週末父さんと本家に
《7/27》
昨日は、つい勢いで、株なんて物衝動買いしてしまった。
お陰様で、お小遣い預金が寂しいことに‥‥‥‥
栗栖「まあ~悩んでも仕方ないか‥‥‥‥‥」
今日は土曜だ。伯父さんの方は、昨日電話してお休みだと父さんが聞いていたので、今日は予定通り本家に向かうことになった。
もっとも急に決めた父さんも悪いが、ベッキーは友達と映画に行くからと拒否され。見事に凹んでたな‥‥‥。
で、追い打ちをかけるように母さんは、来週やる縁日の役委員を任せられ行けなくなった。
父さん膝から崩れ落ちていたな。
「わふわふ♪」
¨お兄ちゃんとお出掛けだ♪¨
お出掛けだと理解してるのかラブリンがご機嫌だ。
☆☆☆☆☆☆☆☆
本家があるのは市外にある港から離れた小高い丘の上にある。
伯父さんの住んでる地域は、港町と言う立地上、昔からこの辺りに住ん出る古い住民は、高台に住む事が多い。
また古い洋館も多いのだ。
栗栖「ほらラブリンお水」
「わふわふ♪」
今日は暑いな。ラブリンも喉が渇いてたんだろ。
辰起「ふう~、上まで来ると風が気持ちいいな」
栗栖「そうだね~、ただこの階段は疲れるけど」
辰起「はははは、違いない」
今日父さんは、伯父さんとお祖父ちゃんとで飲むつもりだし浮かれ気味だね。
まあ~普段はあんまり飲めないからな。
今日ラブリン連れてきたのは、普段ラブリンの散歩出来るのが僕だけだからだ。
て言うのは建前だよ~?
本音は、父さん達が飲めば、自然と伯母さんも父さん達の世話を焼くだろうし。
そうなると五美と二人きりになるのはちょと‥‥‥‥。
僕も年頃だけど、変な目で五美のこと見たくないから。
だからラブリンに頑張って貰うわけだよ!。
「わふわふ!」
¨お兄ちゃん頑張るね!¨
なんだかラブリンがまとわり付いてくるから。
思わずわしゃわしゃ撫でてやると、凄く嬉しそうに尻尾が揺れていた。
☆☆☆☆☆☆☆☆
辰起「親父、兄貴俺だ!」
栗栖「‥‥‥‥‥‥」
父さんの声がでかいこと。
僕はそれを無視してインターフォンを鳴らした。
『はあ~い、どなた~』
栗栖「あっ、栗栖です」
『あっ、家の人から聞いてるわ今開けるわね』
ガチャ、
すっかり伯母さんも全自動に慣れたようだ。
辰起「むう‥‥‥‥」
父さんは納得出来ないのか。眉を潜めた。
栗栖「父さん仕方ないよ。お手伝いさんも少なくなったって言ってたんだしさ」
父さんが子供の頃まで沢山の使用人がいたようだ。