閑話・老女は頭を抱える2
セリシア「それじゃ~時間も無いことだし。PVPのバトルロイヤルをやるわよ」
「「「「「はあ~い」」」」」」
PVPバトルロイヤルとはまんま複数人による。なんでもありの対人訓練だ。
まあ~。あんまりイメージ悪いようだが、
何年か前に、別のゲームでかなり問題になってから、バトルロイヤルの機能は色々と改良されている。
主にクランマスター、副マスターにしか使えなくなっている点かな。
ウータン「お兄さん!見せてください」
サミエル「そうね。クリス君が知ったのやって見せてくれるかな」
クリス「了解でーす」
クリス「【気功】」
『04:59』
クリス「他の人は見えてるのか分からないけど、スキル【気功】を使うと約5分間の肉体強化時間が発生します」
セリシア「じゃあ私持ってるから試してみるわね【気功】」
しばらくセリシア姐さんが、ステータスをチェックしたり、体を動かしてみたり、走ったり、弓を射ってみたりした。
サミエル「どんな感じ?」
セリシア「確かに【気功】使ってからアビリティ使うと通常の1、25倍の威力になるわ、ただステータス的にアップはしてないようね」
サミエル「なるほどね。じゃあ~、コンボアビリティを見せて」
クリス「了解でーす【気功】」
『04:59』
クリス「じゃあ基本から、遠距離を使いますね【体当り】【肘打ち】」
コンボアビリティ【猪蝶突進肘】
クリスの体から気が立ち上ぼり、鋭い踏み込みから身体ごと突進するような凄まじい勢いから、ダンと地を砕く勢いで踏み込み肘が突き出される。
ミィー「‥‥‥‥(キラキラ)」
ヨッシー「‥‥‥‥‥(あんぐり)」
ウータン「‥‥‥‥‥(ドキドキ)」
『04:02』
クリス「【溜め】【打撃】」
コンボアビリティ【遠当て】
クリスは腰だめに両手を構える。先程と違い、立ち上ぼった気が、クリスの右手に集まっていた。
ダダン!?
クリスが正拳突きを放てば、不可視のエネルギーが、かなり先に着弾していた。
サミエル「なるほどね~、クリス君防御のコンボアビリティはあるのかな?」
クリス「普通の奴じゃないですが一つだけあります」
サミエル「悪いけどお願いね」
クリス「了解でーす」
チラリ、残り時間を確認した。
クリス「(タイミング的にちょうどだったね)」
『00:59』
クリス「【気功】【溜め】【我慢】」
コンボアビリティ【硬気功・不動】
クリスの全身を濃密な気が覆い収束していくと。クリスの皮膚が赤黒くてかてかになっていた。
ミィー「おお~!」
サミエル「行くわよクリス君【シールドバッシュ】」
いつの間に装備してたのか、サミエルは盾を手にクリスに走りより。
超至近距離から、クリスの鳩尾に叩き付ける。
カーン!
とても人間の体を殴った音ではない。甲高い音が響く。