父さんの男の料理と週末の予定2
栗栖「ふ~ん、何日有給取れたのさ」
辰起「有給14日、夏休み合わせて20日だな」
栗栖「おお~頑張ったね父さん!」
辰起「まあな、ただまあ~、上から有給の消費を促されたんだよ」
栗栖「ああ~、市役所側の事情か~」
大人の事情である。父はわりと仕事大好き人間であるから。父さんらしい理由だ。
辰起「で、夕飯は何の予定なんだ。栗栖」
栗栖「今日は特売品のイカと飛び魚は、捌いてあるよ」
辰起「おっ、いいな~、あれはあったか?、どうなんだ」
栗栖「ああ~。とびっ子ね。少しあったから酒に漬けてから、さっきイカと一緒に塩振ってザルにあげて干しであるよ。それと飛び魚は晩酌用に少し刺し身にしたけどね、それとは別に飛び魚三匹は塩を振って、冷蔵庫に入れてあるよ」
辰起「おう!、よくやったぞ栗栖」
無駄にでかい父さんに頭を撫でられる。ちょと痛いが悪く無い気持ちになるんだよね~。
飛び魚をこれから焼くようだ。
(お正月にはハゼを使うんだよ、あれを御雑煮の出汁に使うんだ)
栗栖「あっ、もしかして週末本家に行くのかい父さん?」
辰起「おう!、こいつは兄貴と親父と飲むときに煮物の出汁に使うんだ」
父さん達の酒の魚はだいたい何時も同じものが出されてる。
と‥‥‥‥五美が言ってたな~、
九州の男の酒飲みの定番が、蕎麦がき、薩摩芋の甘露煮、飛び魚の焼き一夜干しも使うが、これを出汁に里芋の煮物を作ると絶品である。
辰起「さて、たまには夕飯でも作るか」
栗栖「ヘぇ~父さんが夕飯作るの久々だね、何作るの父さん?」
辰起「おう、唐揚げだな!」
栗栖「ああ~、もう定番だね~」
辰起「まあな~、ガハハハハ!」
何が楽しいのか、僕にはよく分からないかな。
ただ大量の唐揚げだけだと。ちょとね‥‥‥‥。
あぁ~、まあ~、ニンニク繋がりだけどバーニャカウダーかアヒージョでも作るかな。
母さんも父さんと飲みたいだろうし。
栗栖「この間姉さんが母さんにお土産に貰ったワインあったよね」
辰起「おう!、クリスタルのロゼな」
なんと一本うん万円すると言う高級ワインである。
お酒って高いのは青天らしいよ。
ちょと信じられない世界だよね!。
☆☆☆☆☆☆☆☆
ベッキー「ん~、かりゃあげんふ~(唐揚げ最高~)」
リスだ、リスが妹?、いやいやリスのように頬を膨らませ唐揚げをほうばるベッキーに。父さんは嬉しげに笑い。
母さんはワイン飲みながらニコニコである。
もっとも側に父さんが居るからってのがあるだろうが、
たまにはこんな穏やかな日もいいかな。