快楽者3
快楽者が避けきれないと悟り防御の体勢に入った。
ドガン!
体当たりを受けて、宙に体が浮き上がる。
クリスは直ぐ様追撃に飛んだ。
クリスの膝蹴りが、快楽者の頭から下に叩き付けるように放たれた。
快楽者「ガハッ‥‥‥‥‥‥」
地面に叩き付けられたマーネインだが、僅かにHPが残っていた。
快楽者「‥‥‥‥‥私は、私は、クッ」
クリス「えっ‥‥‥‥」
『快楽者が逃走した』
報酬
・300000ゴールド
・30BP
『スペクターの歓楽街の支配権を『ダルク』が獲た』
クリス「逃げられたか‥‥‥‥‥」
マダムリヨン「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥うそだろ‥‥‥、あんた本当にやったんだね。あの『快楽者』が逃げるなんて‥‥‥‥‥」
クリス「そうですね。‥‥‥‥あっそうだ残念ながら、僕には娼館を営むことは出来ない。マダム貴女にお任せいたしますので、後をお願いします」
マダムリヨン「なっ!。ここを私に任せるのかい」
ポカンと惚ける美女、見てるのも悪くないが、時間は有限だからな。
☆☆☆☆☆☆☆☆
《微睡み亭》
快楽者「わっ、私が逃げることになるとは‥‥‥‥」
マーネイン・ホーディーは孤児であった。
生まれつき豊富な魔力を持っていた。
その為暗殺ギルドに拐われた。
3歳から8年が過ぎた頃、初仕事は変態貴族を殺すことだった。
初めて温かな血潮を浴びた時に、マーネインは笑っていた。
ああ~なんて暖かいんだろうと、うっとりしていた。
この瞬間マーネインは理解した。
人の温もりとは死ぬ間際の血潮を浴びることだと‥‥‥‥。
この瞬間。
快楽者と呼ばれる怪物が、産声をあげたのだった。
快楽者「わっ私が負ける筈がない!」
ハッとした。
快楽者「‥‥‥‥そうだ、そうだ。そうだ!」
醜悪な笑みを浮かべた。
☆☆☆☆☆☆☆☆
歓楽街から再び貧民街に戻ったクリス。マップを見たら分かるが、クリスのいる場所は真っ赤だ。
クリス「敵が出てこないな‥‥‥‥」
困惑していた。
今までの傾向だと。そろそろ‥‥‥‥
今までの傾向だと。そろそろ‥‥‥‥
真っ青な顔色の男「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
どう見ても貧民の人間だ。手に快楽者が持っていたナイフがあった。
クリス「【鑑定・魔眼】」
『貧民の男3:恐怖』
クリス「‥‥‥‥‥なるほど」
何となく理解した。
ザッザザザ、ザッザザザ、ザッザザザ、沢山の足音が聞こえてきた。
クリス「【気功】」
『04:59』