意外な決着
クリス「ウォオオオオオ!」
恐怖を押さえ付けるように雄叫びを上げていた。
『クリスは、種族スキル【戦意高揚の雄叫びを(ウオークライ)】を覚えた』
ちょっとビックリしたが、クリスの身体を荷物のように端から端まで運んでいた。
元傭兵リーダー「‥‥‥うっ、‥‥‥‥‥‥‥」
傭兵は、ふらりと1歩、2歩と歩きガクリ、膝から崩れ落ちた。
クリス「‥‥‥‥‥はあ?、はあああ!」
ようやく気付いた。傭兵のHPが0になっていたのだ。
クリス「意味が分からないんだが‥‥‥‥」
コンボアビリティの中には、HP、MPを代償にする技があると知るのは少し先の話になる。
『裏通り4を『ダルク』が支配した【支配地7】』
報酬
・150000ゴールド
・30BP
似せ医者「ヒッ、ヒィー!」
似せ医者は慌てて逃げて行った。
『『『『オオオオ!』』』』
何故か集まってる貧民達が歓声を上げていた。
『『『『ダルク、ダルク、ダルク、ダルク、ダルク!』』』』
拳を挙げる人々、何だか気圧される気分であった。
『病人を助けますか?』
①『回復薬・中を与える』
②『聖水を与えてから回復薬・中を与える』
③『声だけ掛ける』
クリス「何とも言えない三択がいきなり出たな!」
まあ~ここは無難に、②しか選択は無いだろうがね!。
クリス「ちょっといいかな?」
貧民「えっ、なんでしょうか‥‥‥」
娘を抱える不安そうな顔の父親。
クリス「いやその子、病気じゃないようだから気になってね」
貧民「‥‥‥えっ、むっ、娘は病気じゃない?」
戸惑う父親に、
クリスは最近娘が変な物を拾わなかったか訊ねた。
するとハッとした顔をして、娘が首に着けている。ネックレスを見せてきた。
父親「あっ、あのこっ、これを娘が」
クリス「僕は、ユニークスキル【鑑定・魔眼】が使えます。それを鑑定しても」
父親「おっ、お願いします!」
早速鑑定してみた。
『衰弱のネックレス:【呪い】『衰弱・中』』
予想通りの結果である。
②『聖水を与えてから回復薬・中を与える』を選びますか?
yes/NO
『yes』をタップした。
クリス「それ呪われてますね」
父親「!」
ステータス開いて、インベントリー160から
・聖水×3
聖水を取り出して、ネックレスに掛ける。
『衰弱のネックレスから、悪意が抜けていきました』
クリス「回復薬・中を与えて」
回復薬を娘に振り掛ける。
娘「‥‥‥‥‥うっ」
父親「おっ、おお!、あっ、ありがとうございました」
深々と頭を下げた。