予想外の解放
シンプルな助けるなら理解出来たようだ。
クリス「お兄ちゃんに任せときな」
流れてるシャナの涙を拭い、頭を撫でてやる。
シャナ「‥‥‥‥‥//」
照れたシャナを横目に、クリスの顔から笑みが消えていく。
不良兵士「へえ~、たかが冒険者が、この西城ワイゲンを、国に仕える兵士たる俺様達に逆らうのかよ」
ニヤニヤ、クリスを侮蔑した顔を浮かべた。
クリス「へえ~、兵士ね?、そいつは可笑しな話だな」
不良兵士「はあ~?、何が可笑しい」
驚きも、焦りも見せないクリスに、不良兵士の方が訝しげに睨む。
クリスはクスクスバカにするよう笑いながら。
クリス「バカはどうやっても。バカだよな~」
不良兵士「なっ、テメーバカにするつもりか!」
いきり立つ兵士達に、クリスは意味ありげな視線を向けて指摘する。
クリス「だってこの宿屋、ギャングスペクターの拠点だろ?」
不良兵士「チッ、だからなんだ!」
あらら認めちゃったよ。自滅ですよね~?
クリス「クスクス、バカだな~、自分達で認めたんだよ。たった今さ」
不良兵士「‥‥‥‥?」
クリス「まだ気付かないとはね。お前等は、たった今さ、認めたんだよ。自分達がギャングスペクターの仲間だってな」
不良兵士「あっ!」
ようやく気付いたようだ。
国に仕える兵士が、居ては不味い場所で、見付かっては不味い。
冒険者ギルドの冒険者に見付かってしまった事実に。ね。
これが冒険者ギルドに所属してる。冒険者以外のギルドなら‥‥‥。
まだ、兵士の小さな権力で。
武力を背景に、権力のごり押しにも、効果はあっただろうね。
あくまでも冒険者ギルドは、唯一、国営ではないギルドである。
国とは関係無いと認められちいる機関だ。
不良兵士「おっ、おい」
不良兵士「くっ、こいつ、いやこいつらを殺すぞ」
不良兵士「ああ!」
クリス「【気功】」
『04:59』
クリス「【溜め】【打撃】」
コンボアビリティ【遠当て】
不良兵士「ガハッ」
不良兵士「なっ」
クリス「よわ‥‥‥。よわ過ぎないか?」
思わずこの街を心配してしまうくらい兵士は弱かった。
何せ上にいた。元傭兵よりも弱かったのだから。
『02:58』
クリス「さっさと倒してしまうか【溜め】【蹴り】」
コンボアビリティ【ソニックショット】
不良兵士「ガハッ」
実にあっさりと兵士達を倒した。
クリス「‥‥‥‥微妙」