フリーな一日は契約獣のことから
久々にミズリーと遊んだら、思いの外楽しかった。
「ミズリー、ココナのお目付け役を頼んだぞ」
「うにゃ~ん‥‥‥」
仕方ないにゃ~‥‥‥
ミズリーには悪いが、町中のクエストに向かないから仕方ないかな。
そうなるとゴーレムドラゴンノアとかも使い辛い所だ。
「ギリギリギリギリ」
クリス「イタタタ‥‥‥」
普段動かないから忘れがちだが、何故か、
【神獣の幼生体・菊花】
は、クリスの頭の上にくっついたままだし。忘れがちだが、こうして時折主張してくるから、反応に困るのだ。
「ギリギリ」
「ハイハイ、属性石が欲しいんだね?」
従魔ギルドで登録したからか、それともスキルの効果か、ようやく何となく従魔の気持ちや、ミズリーの気持ちも分かるようになったけどさ。
ガリガリバキリ、ガリガリ、ガリガリ、
「ギリギリ♪」
菊花は、嬉しいようだ。
さて、契約獣のランクは難しい順に。
《神獣→契約獣→契約モンスター》である。
契約したプレイヤーが倒したモンスターの経験値ではなく、魔力の一部をすいとり、自分の糧にする方式らしく、
モンスターはランクUPすることで、魔法やスキルを覚え強くなる。
獣は進化して多様化するようだ。
だが神獣は、与える餌で変化するらしい。
僕が契約してるもう一匹。ラットは、獣に分類されていて、進化する先によるが、モンスターにも。神獣に分類する仙人にも進化する可能性はあるようだ。
「ギリギリ」
今度は、回復薬が飲みたいらしい‥‥‥。
クリス「ハイハイ」
今のところ幼体だから、量的に大したことはない。
「早く、商会の借金返したいが、100万越えると何故か金が消える気がするな‥‥‥‥」
そうすれば回復なんかも買いやすいからね。
「ギリギリ♪」
菊花は、マスターに幸運をもたらせるから♪
そう思ってるようだ。
「ああ~、ありがとう」
「ギリギリ」
さて、今のうちにカジノだけは探しとかないとね。イベント始まってからだと混雑するだろうし。
☆☆☆☆☆☆☆☆
《ダルク》
リアルだと6時間も経過していない。
クリス「おお~、綺麗になってきてるな」
驚きの変化だ。
あのスラムに、汚物が落ちておらず路上で寝てる人間がいなかった。
それだけでも驚く変化なのだが、少なくない人通りが空き地に向かっていた。
空き地に入ると目につく物が幾つかあった。
簡易テントが設置され。炊き出しに人が並び、幾つか御座に商品が並ぶ粗末な店を開いていた。
クリス「へえ~」