君の名前は‥‥‥‥‥
もっとも、最初っから選択肢は一つしか無いかな。
・『被害女性』yes/NO
迷うことなく『yes』をタップしていた。
『組織の名称と、被害女性の名前を付けましょう』
クリス「何でここはゲーム風なんだろうな‥‥‥」
色々考えた結果、女の名前は『ジャンヌ』組織の名前は『ダルク』とした。
所謂あれです。
英雄と呼ばれたね。
ジャンヌ「あっ、あたし‥‥‥‥元締め、私頑張ります」
クリスの前に立った彼女は、痛々しい跡が残されていたが、見てる間にジャンヌは貧民から、組織のリーダーにランクアップしていった。
衣服は多少ましになり、長い髪がバッサリ切られていた。
凛々しい顔立ち、ハッとするほど強い意思を宿した眼を惹いた。
貧民街の英雄『ジャンヌ』はこうして誕生した。
『ダルクに投資して下さい』
クリス「ああ~、でしょうね!」
50万ゴールドを投資した。
ジャンヌ「こっ、こんなに‥‥‥‥」
王都と違い、西城の貧民街なら、このくらいの金でも小さな店と、小さな家なら幾つか建てられる。
幸い、大男のお陰で空き地までの道が出来た。
ダルクの島であった。
土地なんかはクランの土地として、クリスが買うしか無いが‥‥‥‥、
態々、貧民街の空き地を買うもの好きはいない。
ココナ「ねえ~パパ、お肉置いてくなの!」
クリス「あっ、それもそうだな」
あの焼き肉パーティのあと、みんなからお肉を貰えた。
売ろうかと思ってたが、まあ~いいか、
クリス「あっ、あとクランハウスのジャガイモだな」
ジャガイモ×90こんだけあれば、彼等もしばらく食べていける筈だ。
ジャンヌ「元締め!?、あっ、ありがとうございます‥‥‥」
深々と頭を下げたジャンヌは、嗚咽を漏らした。
『『『『『わあ~!』』』』』
大樽を開けた貧民から歓声が上がった。
ココナ「パパ、なの!」
手を繋ぐココナは、クリスを見上げて嬉しそうに笑っていた。
クリス「なんか運営に騙された気がするよ‥‥‥‥」
ココナ「パパ、早く依頼の確認するなの!」
ココナ「パパ、早く依頼の確認するなの!」
クリス「あっ!」
すっかり終わった気でいた。まだ始まってもいなかった。
クリス「行こうか」
ココナ「なの!」
☆☆☆☆☆☆☆☆
マップには、三色の色に紛れて、クリスの青くほんの一部が点のように表示されていた。
《赤・黄・緑・青》である。
《赤》スペクター
《黄》悪魔の蠍
《緑》オイデマセー