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冷たい怒り




 紙一重でかわしたクリスは、大男の足を払った。


N・兄貴「があっ」


顔面から路地裏に転けた。


N・兄貴「やろう!」


激昂した大男は、顔を真っ赤にしてクリスに鉄棒をめちゃくちゃに振り回した。


しかしクリスは、足と、肩の動きを見て軽やかにかわしてみせた。


クリス「【打撃】【打撃】【蹴り】」


鳩尾と膝を的確に狙い、ダメージを与えていく。


N・兄貴「ガアアアア!、そんな柔な攻撃が、俺様に利くか」


鉄棒を渾身の力で振り放つ。


クリスは、大男の横をスライディングしながらすり抜け、大男の一撃をかわしていた。


ドガン!


古い木製の壁が破壊された。向こう側は狭い路地になっているようだ。


クリス「【体当たり】」


素早く起き上がったクリスは、大男の背中に体当たりをかました。


N・兄貴「この卑怯ものが!、俺様を出しやがれ」


意味のわからない怒声を上げる大男に。クリスは首をコキコキさせながら首を傾げた。


クリス「【蹴り】」


N・兄貴「何をしやがる!」


大男は、クリスの蹴りを受けて、手にしていた鉄棒を落とした。


それを拾ってブンブン振り回して確かめる。


N・兄貴「てっ、てめえ何をする気だ‥‥‥‥」


口調こぞ怒声を上げてるが、声が多少震えていた。


クリスは答えず。淡々と鉄棒を振り下ろしていった。


執拗に右腕、次に右足、左足と。


段々と大男の声が怒声から、懇願に、鳴き声に変わる頃。


大男のHPバーは削りきっていた。


『クリスは、スペクターの若頭の一人を倒した』


『路地一は、クリスタル商会の傘下になりました』


クリス「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥えっ?」


いきなりワールド流れたアナウンスに、クリスが我に返った。





マップの表示も変化した。今、クリスがいる裏路地は、青く変化したのだった。


クリス「これはいったい‥‥‥‥‥」


N・貧民「あっ、あの~」


クリス「‥‥‥‥‥あっはい」


わらわらと貧民が出てきた。


N・貧民「親分さん、私らこれからどうなるんでしょうか‥‥‥」


不安そうな貧民達がクリスを見ていた。


クリス「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥はあ?」


意味が分からなかった。






好き勝手に話し出す貧民達の話を纏めるとこうだ。


N・貧民「ここから追い出されたら‥‥」


N・貧民「女と子供達を売らないで貰えたら‥‥‥」


『傘下に収めた地域代表を決めましょう』


ああ~なるほどそう言うパターンのようだ。


・『若い男』


・『初老の男』


・『被害女性』


もっとも、最初っから選択肢は一つしか無いかな。


・『被害女性』yes/NO


迷うことなく『yes』をタップしていた。







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