失踪している子供の謎
どぶ掃除は誰でも出来る。
・最近孤児の子供が失踪している【15GP】yes/NO
『yes』をタップした。
『貧民街の噂』
お前さん知ってるかい、最近かっぱらいのガキ達の中でよ~
10に満たないガキが、失踪してるらしいんだ。
しかも魔力のあるガキばかりらしいぜ。
クリス「情報がこれだけ?」
かなり難しいクエストな気がした。
ココナ「パパ!、みんなに聞いてみるなの!」
クリス「ん?、みんなって、誰の事かなココナ、後お兄さんな」
ココナ「むう~、みんなはみんなだよ!」
プクリ栗鼠のように頬を膨らませる。
クリス「ココナは良い子だね~」
ちょっと誤魔化すように、ココナの頭をワシャワシャしながら。
クリス「おっ、お兄さんに教えてくれるかな」
ぎこちなく笑っていた。
ココナ「‥‥‥‥はあ~、仕方ないのココナは良い子だから、今は騙されてあげるなの!」
クリス「あっ、あはははは‥‥‥はあ~」
誤魔化せてはいなかったようだ。クリスは苦笑いをしただけだ。
ココナ「パパ、この依頼には、『ガキ達の』ってあるなの!」
クリス「‥‥‥‥あっ、なるほど」
ポンと手を打った。随分と視野が狭まっていたようだ。
クリス「あっ、マップに場所が記されたな」
どうやらプレイヤーが気付けば、クエスト開始のようだ。
☆☆☆☆☆☆☆☆
マップが表示されたのは、貧民街の中でもかなり危険な地区に当たる。
ココナ「パパ!、また来たなの」
N・破落戸「諦めろよ!」
N・破落戸「ヒャ~ハア~」
N・破落戸「オラオラ!」
クリス「はあ~、先は長そうだ」
まさか貧民街の奥に入った瞬間。
座り込んでいた貧民達が、ヒャ~ハア~しだしたのだ。
流石に武器を使うのは躊躇われた。
いくらモンスター扱いの貧民でもね。
クリス「【打撃】【打撃】【蹴り】」
N・破落戸「「「がはっ‥‥‥」」」
N・破落戸達のHPバーを削りきった。
『クリスは、貧民街に巣食う三大ギャングの一つ、スペクターの構成員達を倒した』
クリス「不吉なテロップが流れたな」
嫌な予感しかしない。
『ギャングスペクターとクリスタル商会は、戦争状態になりました』
クリス「うわあ~‥‥‥マジか」
見てる合間に、マップが三つの色に塗り替えられた。
今、クリス達がいる場所は、真っ赤に表示されていた。
ココナ「パパ!」
N・破落戸『『『『『いたぞ!、敵を見付けた』』』』』
N・破落戸『『『『『逃がすな!』』』』』