閑話・乙女達の驚愕
【掛川ターニャ・クラリス】
サミエル
今日はログインしてから、またクリス君に驚かされた。
あの子はなんなんだろう?
話してる限り普通の男の子である。
でもこのエンドアース
ゲームの世界ではちょっと面白い存在かもしれない。
私とセリシアは、感じている。
セリシア「うわあ~。また予想外な程色々作ったわね~」
全くだわ。
クリス君に驚かされてばかりよね。
まさか料理の腕前にも驚かされてしまうなんてね。
ウータン「おっ、美味しそう‥‥‥‥‥」
ヨッシー「いい匂いだにゃ~」
ミィー「ゴクリ、予想外‥‥‥‥」
今にもよだれを流さんばかりの三人。
でも気持ちは分かるわ。
サミエル「美味しそうね~」
クリス「あっ、みんなお帰りなさい」
ココナ「みんな遅いなの!、ココナはお腹が空いたなの」
「うにゃ~ん。にゃお~ん」
セリシア「あらあら」
クランの守護神因幡の白兎であるココナちゃん。
既にヨダレを流してるわね。
宝石獣のミズリーまで、クリス君の作った料理に目が釘付けである。
クリス「あっあと姐さん達何か買ってきたよね~、高級肉シリーズも渡してくれたら何か作るよ」
「「「「「今、渡すから」」」」」
思わず声がハモってしまうくらい。気持ちは一つになっていた。
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【所井美伊子】
ミィー
今日はクランの皆で、王都を目指すためにパーティを組んで移動するから、集合時間の少し前にエンドアースにログインした。
(あっ、お兄さんからメールだわ何々)
私は今年の三月まで九州の小学校に通っていました。
まあ~大人の都合って奴ですよ。
でも最初は東京都内で探したようで。
まあ~無理だったみたいです。
(またお兄さんは‥‥‥‥面白い人かな)
私には三人の親友がいます。
今もエンドアースのゲームで毎日会う二人とは違い、皆の人気者で、クラスのムードメーカーの由美とは、SNSだけになっちゃいましたけどね。
ミィー「由美ちゃんも。一緒にVR出来たらな~」
もっともあの腹ペコキャラだから、このゲームなら美食家とか、変な職業に就きそうだけどね。
ミィー「夏休みに、また行けたら良かったんだけどね」
お正月にお祖母ちゃん家に行けたらいいな~
お兄さんの妙な引きを発揮したのか、何故か西城にクランハウスを手に入れてしまったのだ。
(お兄さんだけ、違うゲームしてるよね~絶対~)
それから大変だったけどフィールドボスを倒した私たちは、サミエルさんの提案でお肉パーティを開くことになった。
ミィー「楽しみ~」
まさかお兄さんが料理出来るなんてね。
女の子にとって男の子に手料理作ってもらえるのは夢なのです。