クリスの知らないところで、話は進んでいく
NPC影「はっ、件の商会は、港町ランガにて二月ほど前に出来たばかりの商会でした」
NPC公爵「二月前か‥‥‥‥‥」
政敵の手の者にしては、余りにも関係のない場所に商会を作っていた。
しかも影の報告で、ほぼ無関係な者であると証明されたのだ。
NPC公爵「すると‥‥‥‥。本当に偶然だったのだな?、サニアは運のよい‥‥‥」
公爵は何とも言えぬ顔をしていた。
NPC影「見張りの者によると、件の冒険者、所作こそは庶民であるようですが、かなり教養が見てとれるとのこと」
その事は、メイド長からも聞いていた。ロイヤルガーデンの紅茶を好み、常飲していたこと飲み方に熟知者特有の余裕が見られていたと報告を受けていた。
NPC公爵「そうか、商人としての評判も良いとはな、サニアの申すこと一考に出来るな、直接会ってみるか」
影が一礼して、音もさせず消え去っていた。
☆☆☆☆☆☆☆☆
クリスが案内されたのは、執務室と呼ばれる貴族の仕事部屋である。
何故異界の住民でしかないクリスが、仕事部屋に呼ばれたのか、少し意味合いが変わってくる気がした。
NPC公爵「此度は大義であった」
クリス「はっ、不思議な巡り合わせでしたが、無事にお嬢様を届けることがかないました」
(ほほ~う、なかなか殊勝な事を。確かに貴族では無いようだが、それなりの教養が見てとれるな)
NPC公爵「少し待たせたが赦せ、そなたのこと調べずに会うことは大身ゆえ出来ぬのだ」
赤熊族の青年は柔らかな笑みを浮かべていた。
どうやら察していたようだ。
NPC公爵「この場に来てもらった用件は二つある。一つは娘が約束したことを済まそうか」
【続・緊急クエスト少女を屋敷に届けようう!・クリア】
報酬
・『西城ワイゲンクランハウス』
・BP20
NPC公爵「例の物を頼む」
NPC公爵に呼ばれて老執事が音もなく現れ。一枚の証書が渡された。
クリス「はい、確かに受け取りました。(姐さん達にもメールしとこう)」
クランメンバーに一斉メールを送信した。
NPC公爵「二つ目は、その方達に我が娘を王都まで警護を頼みたい」
【クランクエストサニア姫を王都の屋敷まで護衛せよ】
報酬
・『公爵家御用商人証書』
・一人BP25
クリス「閣下、本日は王都に向かうため後日となりますがよろしいでしょうか?」
NPC公爵「うむサニアより聞いておる。準備もあるゆえ7日後で構わぬ」
クリス「承知いたしました」
急な事だけどイベント最終日は、護衛イベントに変わるようだ。