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閑話・とある少女の歓喜2




『フランス郊外』





 丘の上にある小さな牧場。


イリシアル『なるほど‥‥‥‥‥‥』


 体の弱い彼女は、滅多に外に出ることはない。


年に数回、馬を買い付けに出掛けるだけで、一年の殆どを小さな空間で過ごしていた。


そんな少女の日常に、変化を与えたのが、フルダイブタイプの医療機器であるがをイリシアルは購入していた。


一般的にVRと呼ばれる物だが、フルダイブともなると少しならず不安があるものだ。


イリシアル『これで別の世界‥‥‥‥、敢えて言えばわたくしは異世界を楽しむ事が出来るのね』


 ようやく手にした自由への切符を前に‥‥‥‥‥、イリシアルは年相応の笑みを浮かべていた。







━━━━━━━━





『モンスター・イン・エンドアースの世界へようこそ』


イリシアル『?』


 初めてゲームに触れたイリシアルはそれからしばらくは、あたふたと慌てる事となる。


イシル『フウ~、こんな感じかしらウフフ、ちょっと頑張り過ぎたかな?』



『イシル』


種族:人魚


ユニークスキル


『魅了』


ユニーク装備


『誘惑の竪琴』


イシル『ウフフ楽しみだわ♪』


 豊満な胸を両手で押し上げるようにして、悦に入っていたイシル。


イシル『リアルと違って、色々と弄れるのが良いわね♪』


容姿こそあまり変わっていないが、太陽の光を含んだような金髪、目の下に泣き黒子とか着けてみたりして、ちょっと遊んでいた。


今まで体が弱く、女性として見られたことがなかったイシルは、『胸って重いのね‥‥‥‥‥』


ちょっと後悔していた。






★★★★★★★★




西の大陸


『王都プリンシバル』



『エンドアースの初ログインに付きまして、懸賞に当たった三名のプレイヤーに宛てメールを送ります』


・現在、ログインしたプレイヤーは8900名です。

王都から離れた。始まりの町からスタートとなります。


イシル『‥‥‥?、始まりの町ですの王都になってるようですが』


・三名のプレイヤーは、他のプレイヤーが王都にたどり着くまで、先に進むことは出来ません。


イシル『あらそうだんですのね~。でもそれは仕方ないことかしら』


・冒険者ギルド登録するとレベル20まで、始まりのダンジョンに入ることが可能になります。


またレベル20から、NPC冒険者を雇ってる商会と契約すれば、始まりの町まで戻ることも可能となっております。


エンドアースの世界で、自分の好みのプレイが出来るように願います。



  運営一同



イシル『ふ~ん。よくわかりませんが、日本人はとても親切なのねアレーンも言ってたけど、信用の出来る珍しい人種のようだしね』



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