早くもイベント9日目
イベント最終日が通学最終日とか、ある意味狙われた気分だ。
教室の掃除を済ませ日誌のアプリを立ち上げて、今日の作業にチェックをタップしてく。
栗栖「明日は中之島か‥‥‥」
明日の当番である生徒に。タブレットをワイプして。クラスのSNSを選び、メールで知らせた。
返信の内容を見てから担任の睦宮先生に、教室の掃除を済ませたとメールを送る。
鞄を持ってタブレットを仕舞うだけにしてると。
睦宮『お疲れ様』
会社の業務報告のようなコメントがあった。
栗栖「先生の子供達はあんなに可愛いのに」
噂では旦那さんが素晴らしい人らしく。旦那が主夫をして上手く行ってるようだ。
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エンドアースにログインしました。
イベントも終盤
運営から発表されたシークレットの有無が、頂上決戦のシード権が与えられる物だと知らされるや、シークレットを求めて上位クランや攻略クランが挙って参加した物だから。
相棒の島にあるリゾート集落は、街になっていた。
そのせいか分からないが、シークレット12体は殆ど見付かった。
見付かったのだが‥‥‥
契約したプレイヤーはまだ四人であった。
クリス「契約方法が、島民の好感度次第だったからな」
クリスは運よく?、島民の好感度が高くなる称号を貰っていたので、因幡の白兎と契約出来たようだ。
そんなクリスのようなプレイヤーの例は全く無く。
通常は、好感度50超えないと厳しいようだ。
更にシークレットレアの性格もあってか、合わないプレイヤーには見向きもしない謎使用のAIが搭載されていて扱いがかなり難しいらしい。
クリスの契約した因幡の白兎もクリスにベッタリで、
因幡の白兎「パパ!、パパおはよう~♪」
寂しかったのかクリスに抱きついて、おでこをグリグリ擦り付けてきた。
可愛いのは良いのだが‥‥‥‥
クリス「パパじゃないがおはよう白兎」
因幡の白兎「むう~」
プクリと頬を膨らませた因幡の白兎
クリスの返答が気に食わないようだ。
因幡の白兎はクリスにパパとしての立ち位置を求める。ちょっと頑固で執着を見せるAI搭載のシークレットレアのようだ。
クリス「はいはい、クリスお兄さんは相棒の町に行ってくるよ」
因幡の白兎「‥‥‥‥‥」
途端に泣きそうな顔をしてクリスの胸に抱き付いてきた。
実に可愛いのだが、反応に困ってしまった。
ミズリー「‥‥‥‥‥‥」
宝石獣と目があった。
ミズリー「うにゃ~ん」
仕方ないにゃ~ん。そう言われた気がした。
ミズリーが遊び相手となり因幡の白兎の機嫌も回復した。
クリスは安心してクランハウスから出掛けた。




