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一斉メールの結果




 一斉メールを送った。勿論イベントに参加しそうな女性プレイヤー限定でな。


因幡の白兎「ねぇパパ~、お出掛けしちゃうの?」


クリス「パパじゃないが、メール次第かな」


因幡の白兎「ふ~ん」


 何かご機嫌に添わなかったのか、食堂にある小さな鏡に写る白兎のウサミミが、へにょりとしていた。


 まあ~、普通の相棒と違って、相棒の島に出れない仕様のようだし。白兎は寂しいのかもしれないな。見た目通りの幼女なようだし、それは仕方ないことかな‥‥‥‥。


クリス「そうだ白兎、出掛けるまでお兄さんとプライベートエリアで遊ぶか?」


因幡の白兎「うん!、遊ぶ」


 ぱっとはしゃいだ声を上げた。機嫌がいくらか直ったようだ。






☆☆☆☆☆☆☆☆





ミドリ「あらクリス君からね。何々‥‥‥」


 クリスからのメールを開いて、中身を見ていた。


ミドリ「ほへ~、クリス君『幻』属性ゲットしたのね、何をゲットしたのかしら?、あれって早い者勝ちですものね。まあ~、ある意味ちょうど良かったかしら、ねっ?」


ちらりと白狐を見てから、同じくバイトプレイヤーのアイコを見る。アイコは苦い顔で頷いた。


ミドリ「おいで白狐」


白狐「コ~ン」


 たまたま見付けたので、皆に相談

していた時に、クリスからメールが届いた訳だ。


ミドリ「宜しくね」


白狐「コ~ン♪」


 どうやら『幻』属性だけは見付けた順にしかゲット出来ないらしく、またプレイヤーに一体のみ。まさに運に頼らなければならないらしい。


アイコ「‥‥‥私も。課金チケ欲しいし悪くない話よ。ね」


 二人の話は直ぐに纏まった。


ミドリ「メールしとくね~『了解と』」





ヒナタ「あっ!、クリス君からメールだよヒタチ」


ヒタチ「ん?、俺には来ないんだが」


 形のよい眉を潜めるヒタチ、


ヒナタ「ああ~、この内容じゃヒタチにメールしないよ」


ヒタチ「‥‥‥‥ん?」


 意味が分からず首を傾げた。この二人はクリスと同じく宝石獣を持っているプレイヤーで、王都のダンジョン『墓場のダンジョン』で出会ったプレイヤーである。


ヒタチ「そうか、で何だって?」


ヒナタ「相棒の島のイベントのことよ」


ヒタチ「ああ~、あれか」


 整った顔が、嫌そうに歪む。


ヒナタ「はあ~面白そうなのに残念」


ヒタチ「‥‥‥‥‥」


 ちょと前までヒタチとヒナタは、信頼していたプレイヤーがいた。彼のクランに入ってたのも誘われたからで、まさか騙されていたとは考えもしなかった。


詐欺に気付かせてくれた恩が、クリスと言う赤熊族の大剣使いにあった。


ヒナタ「あっ!、クリス君、クラン開設したのね」


ヒタチ「そっ、そうなのか!」


 急に食い付くヒタチ。一つ溜め息を吐いて、素直じゃない幼馴染みを持つと苦労が絶えないようだ。


ヒナタ「素直じゃないんだから」


ヒタチ「くっ‥‥‥‥‥」


 そっぽを向いたヒタチに、仕方ないと肩を竦めたヒナタだった。






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