閑話・チュートリアルバトル
『ラトトが現れた』
討伐依頼はラトトの尻尾を三つ集めよだった。
そうなると普通のチュートリアルバトルだな。
『二回避けてから攻撃を当てよう、クリア報酬低級ポーション×1』
ラトト「ヂュー」
『スキル:モンスター鑑定』
アクティブスキルが発動した。ガチャの外れだったが、鑑定がゲット出来なかったので、間に合わせのスキルだったが、
『ラトト』
野ネズミモンスター、前歯が鋭利な刃物のように鋭く、強靭な顎で何でも食べる雑食なモンスター。
リッチ『所詮は外れのスキルか‥‥‥レベル上げたら鑑定取らなきゃ』
最初は、戸惑いながらも回避、ステップのスキルを使って、ラトトの攻撃をなんとか二回かわした。
バランスを崩した隙に。鉄鞭を振り落とした。
ラトト「ヂュー‥‥‥」
少し練習が必要だが。クリティカルが決まった。
『リッチはラトトを討伐した』
報酬
・『ラトトの尻尾』
『続けますか』yes/NO
もちろん『yes』を押していた。
リッチ『ヤバイね。慣れるまで大変そうだが、段々楽しくなってきたよ♪』
『ラトト三匹の討伐を確認、リッチはチュートリアルバトルに勝利した』
報酬
・『60ゴールド』
・『低級ポーション×2』
再び、空白の空間に飛ばされていた。
音が戻ってきた。
リッチは、冒険者ギルドのカウンター前に戻ったようだ。
受付嬢「お待たせ致しました。此方が冒険者の身分を示すカードとなります」
リッチ『ありがとう、まあ~ランクはFからか、なんか依頼受けてから、フィールドに出ようかな』
ボーリッチは、胸を高鳴らせ、エンドアースの世界にのめり込んで行った。
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『ドイツ郊外』
某病院
集中治療室
男『‥‥‥‥エミュータ』
少女『コヒュー‥‥‥‥』
少女は一月前、事故にあってしまった。
少女『‥‥‥‥』
今夜もまた、命の危険にさらされていた。
男『手術は成功したのに‥‥‥‥』
少女は、健康だった。病気なんてしたこと無かったから、知らなかった。
麻酔アレルギーだったことに。
中年男『クラザール、少し休め』
クラザール『‥‥‥父さん』
父親『そうだ。お前がエミュータの為にだした懸賞だが、当たっていたぞ』
クラザール『‥‥‥‥‥エミュータ、クッ‥‥‥』
ボロボロと涙が溢れた。
少女『‥‥‥‥うっ‥‥‥』
クラザール『っ‥‥‥エミュータ!』
弱々しいが、妹の手を握ると微かに、反応があった。
クラザール『とっ、父さん、医者を』
父親『ああ!』
少女は山を越える事が出来た。
『一月後‥‥‥』
クラザール・ヘルイツは、三日遅れて、妹の代わりにエンドアースにログインすることになった。
クラザール『エミュータが喜んでくれるなら』
『エンドアースの世界にようこそ』
クラザールは、キャラクターメイキングを始めた。
クラザール『エミュータなら‥‥‥』
もはや寝たっきりとなった妹が退院したら、せめてゲームの世界で一緒に遊びたい。そんな思いから、妹用に父親が別に買ってくれた。
だからクラザールは、懸賞で手に入れたVR機を動かした。
三日遅れのログイン、選んだキャラクターは‥‥‥‥
クラウザー
種族:ダークエルフ
ユニークスキル
『多重召喚』