閑話・初めての冒険者ギルド
どこの国だろうが、中世の時代、町は汚いと聞いていた。トイレの汚物は窓から棄てるのが一般的で、不衛生で、手を洗うことも少なかったようだ。
リッチ『うわぁ~。規制入れずにゲーム始めたけど‥‥‥、汚物が捨ててあるよ~。臭いはあんまり感じないけど、あんまりいい気はしないね』
エンドアース海外盤から、16禁を解除するかしないかが選べるのだ。ボーリッチはしないを選んでしまい。盛大に失敗した気分であった。
リッチ『これ、下手な小説よりもきついや』
当時の貧しさと、清潔に対する認識の酷さを目の当たりにしていた。
リッチ『‥‥‥妙な拘りが強いや、ある意味日本人だよね~』
そっとため息を吐いていた。
ただボーリッチの住んでいる地域も、とても綺麗だとは言えないが。
郊外に住んでると、ゴミとしてトラクターやら。トラックやら、中古のバスが放置されてたりするが現実だ。ある意味あまり人間って言うのは変わらない物かも知れないな。
(子供の頃は‥‥‥)
そうしたバスが秘密基地になってたりしたが、今となってはいい思い出だ。
下町の通りに出た。
ゲームの中のリッチの住まいは、下町でも比較的安全だと知られてる地域であった。主に職人やその家族が住んでいるようで。近所の付き合いもあった。
NPCおばちゃん「リッチおはよう、今日からかい、頑張りなよ」
リッチ『あっ、はい、ありがとう』
リッチのゲーム設定は、昨年母が死んだと言う。何とも言えない物だった。
☆☆☆☆☆☆☆☆
『下町の冒険者ギルド』
王都の冒険者ギルドは三つある。下町と商人町、郊外の西町の三つである。
下町のギルドは、主に見習未満の低ランク冒険者が、多く、Dランクに上がると、西町に移転するようだ。
始まりのダンジョンは、下町冒険者ギルドからしか行けないようだが、
受付嬢「ようこそ冒険者ギルドへ、登録ですか、依頼ですか?」
リッチ『登録をお願いします』
受付嬢「承りました」
『チュートリアル、【討伐依頼ラトトの尻尾を三つ集めよ】報酬60ゴールド』
いきなり白い空間に飛ばされては、ボーリッチも戸惑いが隠せず、固まっていた。
インフォメーションが流れた。
(いきなりで驚いたけど、チュートリアルだったのか)
リッチ『シーバス、カルカル』
魔狼「‥‥‥‥」
山猫「ウニャ~オン」
二匹の獣魔に声を掛ける。自身は鉄鞭を構えて、身構えた。