守護者は、幼女な因幡の白兎
中洲にあった隠し研究所、
クリス達三人は、小型船に乗って、大河エリアを抜けて、ジャングルエリアに入り、一度クランハウスに戻ることになった。
因幡の白兎「パパ~、抱っこ」
クリス「いやいやパパじゃなくて、クリスって呼んでよ」
因幡の白兎「‥‥‥‥‥‥‥」
無言で見つめあったクリスと因幡の白兎(幼女)、同じく見た目は幼女なドワーフ、エルフは、ニヤニヤ楽しげに、二人のやり取りを見ていた。
実に、勘弁してほしいクリスであった。
流石にパパはキツイ、まだ高校生であるクリスにとってショックすぎた。少し胸が痛い今日この頃であった。
因幡の白兎「パパ~抱っこ。ん!」
無垢な眼をキラキラさせて、幼女な兎が一生懸命。手を広げて抱っこしてアピールが凄い。
クリス「いやいや、君さ優秀なAI何だろ。せめてもお兄さんか、お兄ちゃんにしてほしいかな~」
顔をひきつらせながら、せめてもの抵抗を試みた。
因幡の白兎「い~や~な~の~、クリスはパパなの!」
見た目は幼女な因幡の白兎に、きっぱり言われたクリスはクルティカルヲ受けた。
クリス「ぐふぅ」
サミエル「ぷっ」
セリシア「‥‥‥‥‥」
幼女なドワーフとエルフが、肩を震わせて俯いていた。
わっ、笑われているようだ。ガックリ、凹んだクリスだった。
☆☆☆☆☆☆☆☆
〈リゾート村〉
サミエル「あら、随分と‥‥‥‥」
セリシア「凄いわね。日本人のゲーム熱は」
エンドアース時間で昨日。リアルで7時間前までは、崖の上にあったリゾート集落だ。
クリス「何処が村だよ、どう見ても町じゃん」
サミエル「まったくよ。ゲーマーの頑張りは、世界最強かもね」
セリシア「ああ~、ネットでもよく書かれてるわ、ゲーム職人とかね~」
サミエル「ああ~、日本人は拘るからね。下手するとドイツ人並みよ」
ちょっと基準が分からないクリスだった。
因幡の白兎「ね~え~パパ。パパってば!、パパ、パパー!」
クリスの頭の上で騒ぐ。因幡の白兎に辟易しながら、小さく嘆息していた。
クリス「俺の名前はクリスだ。だからいい加減覚えろよ、クリスかクリスお兄さんな?」
因幡の白兎「むう~」
プクリ、柔らかほっぺを脹らませる。
因幡の白兎「パパはパパなの!」
いきなり髪を引っ張られて、
クリス「いっ、痛いって、えっなんで、嘘だろダメージ受けてるよ」
信じられないことする相棒である。プレイヤーにダメージを与えるAIとか、驚く事ばかりだ。