研究所・ウサミミ幼女な相棒が現れた
堅牢な白亜の扉が、音もなく開いた。
三人が、研究所内部に足を踏み入れると。
自動的に、明かりが辺りを照らす。
サミエル「‥‥‥‥うわぁ~」
セリシア「あらあら、なるほどね」
クリス「‥‥‥‥‥」
三人は困った顔をしていた。
これはちょっと予想外な相棒が、円錐形の水槽のような機械の中に、
ウサミミの幼女が浮かんでいた。
サミエル「これはちょっと予想外な相棒ね~、チラ」
セリシア「‥‥‥‥私達が、仲間にするのもかなり困るわね、チラチラ」
これは‥‥、僕に幼女な相棒を押し付ける気では‥‥‥、
クリス「いえいえ、僕が連れて歩くより、可愛らしいエルフやドワーフが、ウサミミを連れて歩く方が、きっと注目の的ですね!」
三人の視線が交差する。
考えてることは同じであるようだ。
クリス「‥‥‥‥‥‥」
サミエル「‥‥‥‥‥‥」
セリシア「‥‥‥‥‥‥」
無言で見詰め合う三人は、その視線が雄弁に語る。
あの相棒は要らないと。
三人は、無言で頷きあった。解決案は一つ。
「「「最初はグー」」」
泣いても笑っても、一回勝負に賭ける。
「「「じゃんけんぽん」」」
「「「あいこでしょ」」」
「「「しょ」」」
「「「しょ!」」」
「「「あいこでしょ!」」」
「「「しょ!」」」」
「「「しょ!」」」
「「「しょ!」」」
サミエル「ヨッシャ!?」
サミエル姐さんが吠えた。
セリシア「くっ‥‥‥‥」
クリス「うっ‥‥‥‥」
セリシア「泣いても笑っても、この一回勝負は、恨みっこなしよ」
クリス「勿論です」
「「最初はグー」」
「「じゃんけんぽん!」」
「「あいこでしょ」」
「「しょ!」」
セリシア「ウフフフ。ごめんね~クリス君」
クリス「くっ。仕方ありませんね」
決着が着いた。
やはりと言うべきか、幼女使いが、幼女な相棒をゲットすることになった。
☆☆☆☆☆☆☆☆
『シークレットレア・イナバを相棒にしますか?』 yes/NO
クリスは気が重いながら、
『yes』を押した。
『シークレットレア・イナバのオーナーをクリスに設定しました』
クリス「‥‥‥‥‥ん?」
サミエル「えっ、ちょっと待って」
セリシア「うわぁ~、もしかしてシークレットレアって、一人1体しか登録出来ない?」
クリス「まっ、マジすか?!」
【シークレットレアの1体が開放されました。残り11体です】
運営からプレイヤーに、一斉メールが届いた。
クリス「うわぁ~、そうぽいですね」
サミエル「ウフフフ、なるほどね~」
セリシア「あらあら、そうなったら、交渉はサミエル、任せたわよ」