続・中洲の小屋の中から地下に向かう
クリスは、二人から。海外の古いホテルにあるエレベータが、大概古いエレベーターの欠陥品を治して使ってる。
クリス「‥‥‥うわぁ~、マジすか」
令和の今でこそ、直してまで使うものは限られていたが、当時は直して使うのが当たり前な時代だった。
一部の外国では、未だに直して使うのが、当たり前であるようだ。
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クリスは、セリシア姐さんが、エレベーターに付いてる。動力のブレーキを使って、減速させてくのを見て、今更ながら、エレベーターを操作する意味を知った。
セリシア姐さんが、エレベーターの動力を使ってブレーキを掛けて、スピードの調整をしてくれた。
サミエル「古いエレベータは、こう言うのが面倒なのよね」
セリシア「あっ、あの事故の事ね」
意味ありげにサミエル姐さんを見ていた。
サミエル「ちょ、あんたね~。忘れなさいよ!」
幼女なドワーフの上目使い、ある意味破壊力が、あると思います。
エレベーターは、徐々にスピードを落としていき、やがて最下層で停まった。
セリシア「ふう~。久し振りだと緊張するわね」
クリス「セリシア姐さん、ご苦労様でした」
セリシア「あっ、ありがと~う」
セリシア姐さんの声音が何時もより高い気がした。
サミエル「いよいよね」
クリス「いよいよすね」
セリシア「じゃ行くわよ」
三人は、エレベーターからでて。一直線の通路を歩いて進んで行った。
薄暗く、音も、三人の足音のみである。これがゲームじゃなければ、なんて下らないこと考えていたクリス。
三人の視界の先に、堅牢な白亜の扉が顕現した。
セリシア「最後の最後にこれか‥‥‥」
言葉のわりにセリシア姐さんの顔は笑っていた。
セリシア「やっぱり、私と言えばこの手の解読作業ね!」
0~9の数字が浮かぶパネルに、四桁の暗号を打ち込めと書いてあった。
サミエル「うげぇ~、私にはムリムリムリ、無理だよ!」
サミエル姐さんみたいに、拒絶感が強すぎるのも珍しいが、
セリシア姐さんみたいなのも稀だと思う。
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どれくらい時間が過ぎたか。
ピーピーピー
“ロック解除します”
ピーピーピー
“ロック解除します”
ガッ、ガッコン、
重々しい音がして、ブウ~ン、
辺りがいきなり明るくなった。
サミエル「おっ、電力が復旧したか。予備電源に切り替わったかな?」
セリシア「多分、ここの設定を考えれば予備って所ね」
クリス「‥‥‥‥‥‥‥‥」
専門家でも、その手の知識があるわけもなく、
クリスは空気になっていた。
三人は、やや緊張した面持ちで、堅牢な白亜の扉に向かった。