秘密エリアの秘密
だいたいマップが埋まった。
クリス「よし、姐さんの手伝いに向かうか」
サミエル姐さんの方は。丘の周囲を埋めてる筈だから。
クリス「サミエル姐さん、こっちは埋まったので、俺は左の端から、マップ埋めてきますね」
サミエル「ええ、お願いね」
左端は河港になっていて、大河エリアから流れる川と海水が入り交じった独特の早い潮が、離巌流のようになっていて、かなり潮が早そうな難所となっていた。
クリス「あれは‥‥‥、中洲かな?、遠目だけど何か建物ぽいのが見えるんだが‥‥‥」
サミエル姐さんにメールしとこう。
ちょっと気になるな。
☆☆☆☆☆☆☆☆
サミエル『あっ、多分それだわ、クリス君ナイスね』
セリシア『おっ、やっぱりあったわね~、クリス君はそこにいて』
クリス「よく分からないけど、『了解』っと」
それほど待たずに、サミエル姐さん、セリシア姐さん達が足早にやって来た。
サミエル「やっほ~、クリス君はやっぱり変な引きがあるのよね~」
セリシア「本当ね~、アバターのステータスには載らない。不思議な引きよね~」
クリス「あははは、伯父さんにも似たようなこと言われてます」
クリスが微妙な顔をしたら、二人が顔を見合わせた。
サミエル「ああ~もしかしてあれかしら?」
セリシア「多分それだわ」
二人はクリスの独り言に、納得したようだった。
クリス「?????」
意味が分からず。クリスは首を傾げた。
サミエル「えーとね、課金をある程度したプレイヤーにだけ、運営はマル秘情報をくれるんだけどね」
クリス「‥‥‥なるほど」
運営にとって、廃人プレイヤー、重課金プレイヤーは、まさにお客様である、そんな対応も頷けるかな、
セリシア「そんなマル秘情報の中にね。アバターステータス以外に、プレイヤー自身のデータから、隠しステータスとして、反映される場合があるらしいわよ~」
クリス「自身のデータですか?、僕の場合は、当てはまる気がしないんですが‥‥‥」
サミエル「まあ~確かにそうよね、変な引きがある才能とか」
クリス「めちゃめちゃ嫌な才能ですね」
サミエル「ああ~ゴホン。話は変わるけどさ。クリス君、前にシークレットのヒント送ってくれたよね?」
クリス「えーと、確か」
シークレットのヒント
その姿は、まるで人である。
なれど人ではあり得ぬ力を秘めた人造の相棒は‥‥‥
『古い研究施設の写真』
大海の底に、海底神殿が存在する。
『海底神殿の写真』
とある休火山には洞窟があると言われている。
『火山洞窟の写真』
三つである。
サミエル「そうそうそれよ!」
セリシア「クリス君が、送ってくれたヒントが、鍵になっていてね」
クリス「ヒントが鍵に?、ですか‥‥‥」
サミエル「そうなのよ~」