相棒ダンジョン
はてさて色々気にはなるけどもさ、残り時間もあるからね、僕達はロープウェー乗り場にあるキップ売り場に急いだ。
NPC職員「いらっしゃいませ、大人行きで500ゴールド、往復切符なら850ゴールドね」
クリス「大人二枚で」
アリス・リリステ「あっ」
クリス「気にしないで、このくらいはね」
アリス・リリステ「あっ、ありがとう」
ロープウェー乗り場に移動した。
NPC職員「往復切符ですね。帰りも職員にお見せください」
職員に促されて、開いた木製の扉から籠の中に入る。
クリス「うわ‥‥、底がスケルトンになってやがるな」
アリス・リリステ「うひゃ~、VRなのよね、ちょっと怖いわね」
クリス「ですね~、ちょっとお腹がきゅんてしました」
アリス・リリステ「あっ、わかる!」
わかるらしい。
ゆっくり動き出した籠は、対岸にある鉄塔に向かって動き出した。
☆☆☆☆☆☆☆☆
籠は鉄塔の下を通り、入り江になってる。対岸に到着した。
NPC職員「ダンジョンの降り口は、ホームの左側からになります」
駅は小さなホームになっていて、ダンジョン帰りのプレイヤーの姿もあった。
中には勿論、NPC表示の冒険者の姿もあったが、
クリス「このゲームってさぁ~、NPCが強いからな」
アリス・リリステ「‥‥‥ふう~、そうよね~。うちのマスターも、イベで、NPCにぼろ負けしてたし、えらく落ち込んでたわよ」
クリス「ああ~、無課金分で。あの試合見たよ」
あの大会で。プレイヤーとNPCの冒険者とは、かなりの職業によるのか、能力にかなりの開きがあった。
クリス「でもさあ、プレイヤーにも上位職が浸透してきたから、今度は違うでしょ」
アリス・リリステ「うんそうだよね!、あれからマスター達も頑張ったし。お陰さまでかなりのレア職を引いてるから」
クリス「へえ~そうなんだ。それを言うなら僕もわりと珍しい職業だと思うよ」
アリス・リリステ「へえ~そうなんだ~、因みにどんな職業?」
クリス「何故か【漁師】からでした」
アリス・リリステ「漁師からとかマジウケる♪」
☆☆☆☆☆☆☆☆
《相棒ダンジョン》入り口
二人は、ロープウェーの駅から下に降りていった。
ぽっかり口を開けた崖の下まで。長い階段は続いてるようだ。
アリス・リリステ「うわ~、真っ暗ね」
クリス「入り江って聞いたんだが」
クリスの知る入り江にも幾つか種類がある。
このしたにある入り江は、長年波に削られて出来た。
秘密の入り江のようだ。
アリス・リリステ「見てても仕方ないか」
クリス「ですね」
二人は、さらに下まで降りていった。