ペアーの組み合わせ
クリス「おっ、喰った」
スキルレベルは『釣り3』と低いが、漁師をやってるので魚を釣るに関しては、かなり優秀な補正が付いているようだ。
ザバン、魚影が見えてきた。
「‥‥‥‥ん?、大きい」
タモ網を使って引き寄せる。
ノラ海牛:『混沌』
レベル5
HP6/6P
特殊特技
『死亡擬態』
※死んだふりをして、毒を含んだ内蔵を吐き出す
『猛毒の体液』
※攻撃を受けると紫色の体液を流す。少しでも触れると一~三ターン継続ヒットダメージ
攻撃特技
『のし掛かり』
いきなり鑑定魔眼が、相棒のステータスを見た
クリス「うへっ!」
じたばた暴れる相棒に、やや焦るクリス
娘「あっ!、ノラ海牛ですね」
いつの間にかおやじと娘がこちらに来ていた。
おやじ「そいつが釣り堀に入り込んでるとは‥‥‥」
どうやらこの相棒は、釣り堀にいない物のようだ。
娘「お客さん!、済みませんが釣り堀の外にそれ、捨てて貰えますか」
クリス「‥‥‥‥わっ、分かったよ。やってみる」
下手に傷付けて、猛毒なんて流されては堪らない。気を付けつつ早足で、釣り堀から出ると、外海がある岩場に小走りで走った。
☆☆☆☆☆☆☆☆
だいぶ釣り堀から離れた所で、どうにか広場があったので、相棒タブレットでノラ海牛の写メを撮ってから、相棒研究所にメールで送った。
「この辺りなら大丈夫だろ、悪いがじゃあな」
相棒を放すと、暫く此方を見ていたが、相棒を出してなかったので。ノラ海牛は海に帰っていった。
「なんか疲れたな‥‥‥‥‥」
ステータスを開いて見ると、ウータンがログインしてるのが見えた。
「戻るか‥‥‥‥」
何だが疲れた時間だった。
☆☆☆☆☆☆☆☆
クリスが街に戻ると、ちょうど皆が集まった頃だった。
サミエル「あれ、クリス君はログインしてたんでしょ、どこいってたのかな?」
クリス「ちょっと街の中を見て回ってたら、見たことのない施設がありまして」
サミエル「ふ~ん?、どんな施設だったな」
クリス「港の外れに釣り堀がありました」
セリシア「釣り堀!、そんな物もあるのね」
セリシア姐さんが食いぎみに食い付いた。
(あっ、そう言えば、前も海の生き物が好きだと聞いた覚えがあったな)
クリス「たまにのんびりするだけなら良かったんですが、俺ちょっと忘れてた事があってね」
ウータン「うん、何を忘れてたんですかお兄さん?」
ヨッシー「お魚にゃ!」
ミー「餌とかですか?」
クリス「ここ相棒が釣れたんですよ」
「「「「「ああ~!」」」」」
ぽんと相槌を打っていた。
それから暫く雑談が続いた。