体育祭⑤
昨日は、色々準備が忙しくて。エンドアースにログイン出来なかったな~。
でもまあ~、
今日の体育祭のこと考えたら、疲れるの承知で、遊んでる気にはなれなかったのもあった。
高田弘明「ついに来たね………、この日が………」
栗栖「………そうだね。もう、暑いよ……」
恨めしげに、晴天の空を睨むも。日差しは真夏のようにジリジリ肌を焼いていた。
高田弘明「朝さ。雨にならないかテレビにかじりついてたけど虚しくなったよ。今年一番の暑さだってさ」
栗栖「マジか、半端なく嫌すぎるぞ!」
勘弁してほしい。
校庭には、もう三学年の生徒達が、ジャージ姿でやって来た。
全校生徒合わせて500人近い人間が集まっていると、考えただけで、余計に暑苦しく感じてしまうのは、何故だろう?。
栗栖「………だらだら、頑張るか」
高田弘明「そうだな……」
何時もクラスで、わりと仲良く話す赤倉翼君は、体育祭実行委員で、天幕の下にいて僕らよりはましだろうが、連日大変そうだったし。
クラス委員の秋好友美さんは、睦宮先生のお手伝いで。体育倉庫に向かっていた。
はたして、何れの方が、ましだったのか………、
正解は無いような気がした。
★★★★★★★★
「アチィ~、マジないわ~疲れた………」
「栗栖、だれてないで。お風呂沸かしてあるから、入ってきなさい」
「はあ~い」
結局100m3位
200m2位だった。
中々頑張った気もするが、まあ~こんな物じゃないだろうか?。
━━━━━━━━
エンドアースにログインした。
リアル時間。
深夜11時頃だ。
明日、代休なのでって感じでは無いが………、
妙に疲れて、寝れなくなったから、が、正解かな?
たまには良いよね………。
「うにゃ~ん」
珍しい時間に来たにゃ~ん
ミズリーが、ゴロゴロ甘えた声を上げながら。ベットに乗ってきた。
しばらくミズリーを構っていると。
コンコン、ノックがされた。
NPC執事「マスタークリス、お嬢様がお呼びで御座います」
サミエル『やっほ~、こんな時間に珍しいわね。あの子達と今日会ったわよ~。可愛い子達じゃないの、セリシアも気に入ったそうよ~。まあ~暇なら、プライベートエリアに居るから、おいで~』
クリス『了解』
っと。珍しくサミエル姐さんからのお誘いだ。
「はあ~い」
ミズリーを連れて、扉を開ける。
先日は、見掛けなかった。
NPC執事に案内されて屋敷の中を歩いてると。NPCメイドが仕事をしていた。
上に出る。バーを見れば直ぐに分かるけど、屋敷にNPCでも誰かしら居ると。安心感があった。
プライベートエリアの部屋まで来ると。
NPC執事「ご用がありましたら。お呼び下さい」
NPC執事に見送られ。門を潜った。
一瞬、空白になった。
これ先日調べました。
プライベートエリアは、ゲームのサーバーとは、別サーバーを経由してるため、どうしてもログインする時間が必要になるからだと、先日公式サイトを見てると書いてあった。
要するに、エンドアースとは切り離された別の世界、
そう考えるとプライベートエリアは、分かりやすいかな~。
キュルルルル~
ア~、ア~、ア~
キュアラ~、キュアラ~、
ガウガウ、フゴフゴ、
視界が開けたと思ったら、
何やら島の森から動物と鳥達の鳴き声が聞こえてきた。
「…………森が、出来てる?」
・『森林エリア』
解放、探検可
※森林エリアでは、沢山の動物達が暮らしています。肉食動物から、草食動物まで、様々な生き物が存在します。また遺跡が隠されていることも………
「おっ、おお~、ますます秘密基地感が凄いな………」
色々気になるが、サミエルさんが弄っていたようだ。