クリス幼女連れで城塞都市へ
連日の体育祭の練習はまだ良いけどさ、この暑さと来たら………。
流石に我慢の限界が近いな。
汗のベタつきと買い物の荷物の重さに辟易しながら。
重い足取りで帰宅した。
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エンドアースにログインした。
見慣れたアパートの天井、甘えてくるミズリーを構いながら。メールのをチェックしていく。
(今日くらい、勉強しなくても良いよね)
本当はコツコツしてくべきである。
ただ。連日の暑さにやる気も失せるよ?
僕は機械じゃないから、勉強したくない日だってあるさ………
「あっ、姐さん達からだ………うえ!」
右上にある時間を見た。
「ミズリー。急ごう姐さん達が待ってるぞ」
「うにゃ~ん」
いつでもいいにゃ~ん
ミズリーのお気楽な鳴き声に、思わず肩から力が抜けていた。
今さら慌てても仕方ないか………、
再びメールを開いた。
サミエル『おひさ~。今日時間できたから、早めにメールちょうだい』
クリス『ログインしました。どこかで待ち合わせしませんか?』
メールを送信したら。秒で返信があった。
セリシア『了解で~す。冒険者ギルドの前で待ってま~す』
クリス『了解で~す。直ぐに行きます』
メールを送信してから、今度こそアパートを出た。
『冒険者ギルド』
町中にあるのが、冒険者ギルドだ。もうそろそろ見えてくると。
「………なるほど」
何処かで見たような光景だった。
クリスが人だかりに近寄るとサッと割れた。
何となく注目を浴びてる気がした。
(今さらかな………)
『幼女使いだ』
『おぉ~あれが』
何故だろうか………、不本意な注目を集めてる気がするかもと、クリスの顔がひきつっていた。
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サミエル「おぉ~クリス君、おひさ~。元気だったかい」
二人も人だかりがサッと割れたのに気付いたようで。ちょうどクリスが人垣を割って入ってくるように見えた。
もう注目されるのにも慣れてきたのか、元々慣れてるのか、セリシア姐さんは、クランの勧誘してきたプレイヤーに。既に入ってるからと、断りを入れていた。
相変わらず。幼女な二人はある一定のプレイヤーに人気のようだ。
無事。人だかりがから抜け出た三人は、予定通り、城塞都市ガレンを目指して海辺の町ランガから、フィールドに出た。
クリスがチャットを開き、フィールドを歩きながら会話する。
クリス『ここから、砂丘フィールドに入ります。フィールドボスは《大砂虫》でした』
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一通り、モンスターとフィールドボスの特徴を説明する。
サミエル『ふ~ん。ちょと特殊だけど、私たちとは相性良さげなボスね』
セリシア『じゃ、ドロップにチケットが出たら何時ものようにお願いね』
クリス『了解で~す』
三人はすっかり連携にもなれていたので、
問題なくフィールドボス、《大砂虫》も倒していた。
『ギィイイイイイイイアアアアィイイイ』
セリシア『特殊なスキルは、面倒臭かったな~』
サミエル『私は、小さいから。足がとられて大変だったけどね』
セリシア『さてさてドロップは………』
サミエル『私にはなかったわね』
クリス『あっ、ありました』
素早くステータス開いてから、チケットを登録して、クリスは取り出していた。そのまま何気なく、セリシアに手渡ししていた。
セリシア『……ちょ………』
サミエル『……ちょと………』
二人『『ちょと、今の何んなの!』』
幼女はユニオンしていた。