城塞都市ガレン
ミィー「スタート~、ぽちっとな」
ガラガラガラ、ルーレットが回り始め、白い玉が投じられた。
『ピッ、ピピピピピ』
クリス「それ、玉関係なくない?」
電子音ぽく、数字の上に玉以外に、時計回りに、玉とは関係なくない動いていた。
ミィー「ストップが浮かんだから、押してみるね」
ポチって音がして、
『ピ。ピピピピピピピピピピピピピピピ…………』
枠の外に数字が書いてあった《×2》
ちょっとなにを意味するか分からない。
困惑していたら、ルーレットの回転が遅くなり、やがて止まった。
《12》に止まった。
『12番のドロップオープン』
ログが流れ。
『ミィーともう一人は、
・サンドクローラの膠
・サンドクローラの胆石を手に入れた
』
鑑定しないと分からないが、膠は防具に使うと+効果と何かの耐性が付くらしいアイテム
だ。胆石は良く分からないけど。
ミィー「えーともう一人、選べるみたいだよ」
クリス「なら二人で相談しなよ。僕は装備更新したから膠はいいかな」
ウータン「………お兄さん」
ヨッシー「流石はお兄さん、太っ腹だにゃん、ウータン!」
ウータン「ヨッシー!、恨みっこなし、じゃんけん三回勝負」
ヨッシー「受けてたつにゃん?!」
気合い入れた二人は、
「「最初はグー」」
「「じゃんけんぽん!」」
ウータン「うし!」
ヨッシー「クッ………」
結果は、2連続負けたヨッシーが、三連勝してヨッシーがドロップをゲットした。
ヨッシー「やったにゃ~ん!」
ウータン「………あのときグーだったら」
ミィー「お兄さん済みません、二人がその………」
恥ずかしそうに身を小さくさせてるミィー、気持ちは分からないではないな。
クリス「それより、夕飯の時間が近いから、早く城塞都市に入って、転移の部屋に登録しちゃおうか、今日は無視だけど。クランハウスは決めとくから、急ごう」
ミィー「そっ、そうでした。私も急がなきゃ!、二人とも置いてくよ」
「「待って、私達も行くから」」
チームケモナーとクリスは、程なく城塞都市ガレンに入る事が出来た。
因みに、転移のログ登録は、城門の横に。専用のクリスタルがあって、プレイヤーは触れるだけで、登録出来る仕組みだった。
ウータン「お兄さん、今日は楽しかったで~す」
ヨッシー「予定、メールしますね」
ミィー「お休みなさい」
それぞれ海辺の町ランガまで転移の門で戻り、アパートに帰っていった。
クリス『二人には、メールしとかないと』
部屋に戻って、メールを送信したクリスは、ログアウトした。
━━━━━━━━
下に降りてくと。リビングからテレビの音がしてきた。
キッチンから母さんの声が聞こえるから、母さんとベッキーが帰ってきたようだ。
「お帰りなさい」
「あら栗栖降りてきたのね、夕飯の準備ありがとうね」
「うん、昨日のポトフ残りがあったから、簡単な物にしちゃったけどね」
「うふふ、構わないわ、栗栖は料理のリメイク得意だわよね」
「そっ、そうかな………」
「お兄………ラブリン、ありがとうね」
「ん、ああ~、うん」
「べっ、別に忘れてた訳じゃないから!、調子に乗らないでよ」
「あらあら、由美ちゃんたら、反抗期かしら?」
何だか妹のツンが酷くなってる気がしたが、母さんの反抗期と言う言葉に。なるほどと思える部分があった。
「もうすぐ麺がゆで上がるわ、パスタ皿出してね」
「はあ~い」
父さんもこれなら、食べやすいだろうからね。
少し早めに、冷やしラーメンとポトフの具材が程よくて。美味しく頂きました。