体育祭①
学校の行事ってのは、中学校過ぎる頃から、段々と億劫になってくもんだと、そう伯父さんは言っていた。
初夏の陽気、プールが改装で中止なわが校では、
余計に顕著な気がする。
うん体育祭はね……、この時期は暑つくなり始めた頃だし。学園祭ならまだしも、夏休み前にやるのもな~。
ってのが、僕らの言い分だ。
朝の二時間、行進の練習から始まり、ラジオ体操、競技はやらないが、大体のリハーサルは二度行われる。
次回の木曜練習は、二、三年合同で午後行われる。
担任の睦宮南都子先生は、教科が英語の担当なので、皆の恨みがましい眼差しを涼しく受け流し、二年の授業に向かっている。
ちょとずっちいな。先生!?
帰宅した僕は、直ぐにシャワーを浴びてから、エンドアースにログインした。
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イベント後。
デスペナ明けの今日は、サミエル姐さん、セリシア姐さんと作ったクランの為に。
クランハウスが借りれるのが、城塞都市からなので、自分達の為にも、
僕達は、先に進む約束していた。
待ち合わせ場所は、冒険者ギルドの前である。
僕らは前回のイベントで、正式に二人の都合を考え、クランを組むことになった。
姐さん達の要望もあり、クランハウスが得られる。城塞都市ガレンにを目指すことになったのだが…………、
《海辺の町ランガ》
冒険者ギルド前
中々二人がログインしてこない。
リアルで何かあったんだろうか?、悩んでると。
「あれ?お兄さん」
チームケモナーのヨッシーだった。
「あっどうしのヨッシー?、あれお兄さん、お久し振りです!」
リーダーのウータン、ミィーの何時もの面々だ。
「お兄さんどうしたの?、なんかクエストですか」
丁度よいタイミングで、姐さんからメールが届いた
サミエル『ごめんね。急用( ノД`)…』
あらら、タイミングが良いのか悪いのか?
クリス「本当は、クラン組んだから、クランハウス借りれる城塞都市を目指す予定だったんだけどね」
ウータン「えっ!、お兄さんクラン作ったんですか」
クリス「うん、僕とか知り合いはソロとかが多いけど、知り合いが勧誘に困っていてね。イベント中にクラン組むことにしたんだよ」
ミィー「ふう~ん。お兄さんは勧誘とかしないんですか?」
猫と似てるふわふわの毛が可愛らしい。獅子の耳をピコピコさせながら、上目使いで聞いてきた。
クリス「僕のとこはしないかな」
ヨッシー「どうしてですかにゃ、お兄さん?」
こっちはロールプレイヤーの猫獣人だ。にゃを語尾に付けること止めてなかったようだ。
クリス「わざわざ勧誘しなくてもいいかな~って、僕もそうだけど、知り合いもリアルが大切だしね。ゲームは楽しむ程度にしたいから」
ウータン「なっ、なるほど」
三人は女の子パーティだから、勧誘に困っていそうだな~、三人の表情を見て何となく察した。
様々なことがあります。無理なく楽しめることを。