イベントの気分じゃないけど
夕飯を食べ終わり、予習復習を済ませた。今日は色々あって時間は無いけど、エンドアースにログインすることにした。
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「見慣れない豪華な天井だ…………」
僕の目に最初に入ってきたのは、白亜の天井だった。
「うにゃ~ん♪」
ゴロゴロ喉をならしながら、宝石獣が、甘えてきた。
ミズリーを構いながら、改めて屋敷の僕の部屋の中を見ていると、ノックされ、メイドNPCが入ってきた。
「クリス様、お食事の支度が出来ておりますが………」
ちょと戸惑いながら「いただくよ」
一礼して出てくメイド、
「……………ハイソだ」
慣れないが、あくまでもゲームの中でのことである。気にしない事にしとこう………。
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改めて、改装されてる屋敷の中に、沢山のNPCが働いていた。
多分仮でもクランハウスだからだろうが、実際のクランハウスでもNPCを雇うそうだ。
僕に気付いたメイドは、軽く目礼したあと、自分の仕事に戻っていた。
「これはどう評したらいいんだろうか?」
迷う所だ。
「クリス様、此方が食堂となっております」
大きな扉が開かれた。一階の奥にある大食堂。
僕の眼前に広がって見えたのは、パーティー会場にも使えそうな広すぎる大食堂だった。
「クリス様、サミエルお嬢様から伝言があります」
食べ終わったのを見計らい、声をかけてきた。タイミングがすばらしい気がした。
「何かな?」
「装備が出来ておりますので、クランボックスを確認下さいと」
「そうか、サミエルさんにありがとうって、伝えといて欲しいかな」
「承知しました」
恭しく一礼して下がる。NPC執事。
「場違いな感じが半端ないな」
思わず呟いていた。
クランボックスとは、クランハウスに必ず付いてる機能の事で、借りるとプレイヤーはBP、ゴールドを預けたりも出来たりする、
多分一番使うのが、もうひとつの機能、アイテムの共有化である、
アイテムの共有化には、伝言なんかも書き込めるので。プレイ中の伝言には重宝する。
さて朝から豪華な朝食を頂いた僕は。
「お弁当になります」
さらにお弁当まで付いてきた。
「ちょと得した気分だね」
悪くない気分だ。普通のクランハウスじゃ、お弁当までは付かないだろうからね。
ほんの少しだけ、テンションが上がった。
クランボックスがあるのが、屋敷の入り口だ。
プレイヤー事の私書箱のようになっていて、暗証番号を打ち込むと、自分のアイテムを取り出せる。
また預けることも出来る。
サミエル『このメッセージ見てるってことは、クランボックス開けたようね。頼まれてた防具が出来たから入れといたわ、中々の装備に仕上がったと思うから、何かあったらメッセージ入れといてね』
▽劣化首長水竜の鎧+60
※【水耐性1】が付いた特殊な複合皮の鎧、肩の部分、肘の部分、膝の部分にはツインシャークの皮が使われていて、水中でもある程度自由に体を動かすことが可能である。