なんか穴ぽい配当を得たな
第二試合が終って直ぐに。
「………当たった。マジか」
ラッキーと言えば良いのか、取り合えず。
「よし。換金しに行こう♪」
足取りも軽く。闘技場の側にある賭け屋で、賭け札と交換で換金した。
10→38万ゴールドになった。
「50万ゴールド近く回復したな、うん、これは後三回は遊べるな」
クリスは味をしめてしまったようだ。
「さあさ見てらっしゃい。よってらしゃい。賭けてらっしゃい。早くも、早くも!、早くも!?。第三試合が始まるよ~」
バシバシ、すっかり見慣れてきた口上だ。NPCばかりか、プレイヤーも集まっていた。
「第三試合クラン・鋼マスターマーゼスVSクラン・世紀末雑魚A」
ん?、ちょとまてちょとまてクラン・世紀末までは分かる。
けどさ………。プレイヤーなんだよね。名前に雑魚Aって付けるのありかよ…………。
NPCは反応しない、でもプレイヤーは反応した。
もしかして某有名アニメのかな?、
なんて声が聞こえた。
『〇斗か』
『北〇だな』
ロールにしてもちょと酷くない?。
「マスターマーゼス2、5VS雑魚A2、1」
━━━ドヨドヨ、
『雑魚A、ツエエ』
『パネエな雑魚A、さん付けかな、抵抗あるけど』
『ああ~雑魚さんか、あの人達、いい人なんだが、見た目ホント雑魚何だわ』
かなり人気が拮抗していた。
しかもいい人らしい。うん気になるよね。怖いもの見たさみたいな。
運営側も悩んだかも、ちょと聞いて見たいかも。
そう考えたらね。
メニューを開いて、雑魚Aを買ってみた。
雑魚なのに、名前雑魚なのに、オッズから強い事が分かるしね。僕も雑魚さんって、呼んでおこう。
雑魚Aに10万ゴールドを賭けた。
「お客さん勝負師だね~」
賭け札受け取り。闘技場に戻った。
『間もなく第三試合開始します。マスターマーゼス選手、雑魚A選手は闘技場に入場下さい』
マスターマーゼスは、壮年の槍使いだった。対する雑魚Aは間違いなく。某世紀末に出てくる。ヒャハーさんだった!?。
「見た目からマッドな寄りだった」
以外な真実。鉄パイプにトゲトゲ突けたバットに、投げ斧を随所に投げつけてくるスタイルは、遠近どちらも得意としていた。変則過ぎるぞ。
絶対バイクとか乗ってそう、エンドアースなのに、異色過ぎるみたいな。
マスターマーゼスは、所謂某宇宙の戦士のような……、灰色のローブ、フードを被り、槍を手にしている、槍は石突きがなく。両刃の双刃槍と呼ばれる物だった。こっちも変わり者かも、しかも自前の技術を使ってるぽい。
槍の技術は巧みは巧みだが、派手さはなく。終始雑魚Aに押されていた。
もしかして三連勝かな………。ワクワクしながら雑魚さんを応援した。
『勝者マスターマーゼス!』
カウンターが決まり、何とマーゼスが何とか勝った。
僕は灰になった。違う、膝から崩れ落ちた。
「…………ないわ………」
三連勝は無かった。