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相棒2体連れてソロ探索



 キイロからメールが届いた。


キイロ『PV観戦で闘技場に来たよ、プレイヤー、NPC観戦者が多すぎて、身動きが取れない』


この間の返信だった。そうか………、


観戦は観戦で大変そうだな。


『因みにリーダー、タケル、トウタンが予選突破、本戦出場が決まったよ』


おお~それは凄いな。おめでとうメールしとくか。


クリス『おめでとうございます。また近い内にクエストでも\(^_^)/』




それからサミエルさんからも。ようやく手が開いたから、イベント終わりに。防具制作の相談に乗ってくれると返信があった。


ようやく防具の更新が出来そうだね。


セリシアさんからは、サミエル姐さんからの防具の話と近況がザックリメールにあった。


「うにゃ~ん!」


起きてるのは知ってるにゃ~!。


「うにゃにゃ~ん?!」


早く構うにゃにゃ~ん?!。


どすり、お腹に乗ったミズリーが、わざとらしそうにエメラルドグリーンの尻尾で、顔をくすぐりだした。


感触は、おもちゃの尻尾で顔をなでなでされるような不思議な感じだ。


「おはようミズリー」


「にゃ~ん、ゴロゴロ」


ご機嫌に喉を鳴らしながら、目が爛々と輝く。


「少しだけだぞ」


「うにゃにゃ~ん!」


分かってるにゃにゃ~ん!、嬉しそうに鳴いて、膝の上に乗ってごろり、期待したように瞳が縦にほそまる。




 ミズリーと癒しの一時を楽しんだ僕は、貧民街から西門に向かう、


馬車で【墓場のダンジョン】行きに乗った。


金曜の夜なせいか、プレイヤーが多いな、ただソロは僕だけのようだ。


入場に時間が掛かりそうだが……。まあ~仕方ないか、


僕の前は多分カップルのプレイヤーかな、いかにも魔女子ぽい衣装に、140Cmはありそうな杖を手にしていた。何故か杖の先に鴉ぽいリレーフがあって、それがなんだか中二

ぽいぞ。まあ~僕も人の事は言えないが、頑張って仮装してます的な空気を出していた。


それでついつい目に着いたようだ。


身長は杖よりも少しだけ高く。黒のハーフローブって言うのかな?。膝たけまでしかない。下はベルベットで織られたような重厚なスカート、多分課金装備だと思う。靴までも黒と統一されてるが、見るからに高そうなイメージを抱かせた。


「ヒタチ、【墓場のダンジョン】評判悪いよ。本当に行くの?」


 弱冠、不安そうな口調、て言うより嫌そうな口ぶりだ。


ヒタチと呼ばれた少年は、少女と対照的な出で立ちだ。緑色に統一された革鎧に、背に矢筒、手に弓が握られていた。見たところアーチャーか狩人、またはそれ関連の職業を得てるのだろうか、


弓を見ると金属とは違うようだが、金属のような光沢があって、これも課金武器ぽいな、多分年齢は僕と変わらないように見えるが………、


他のプレイヤーがパーティ、3~6名でいるから、ソロとカップルの僕達が目立つ、特にカップルのせいで余計に、


多分課金装備をお洒落に統一した二人は、注目を集めていた。


「ああ~、だってさあそこの運営が、ただ評判の悪いダンジョンを出すだろうかな~。気になってね」


「ふ~ん、まあ良いけど。わざわざ二人で来る意味あったの?」


ため息混じりに少女が指摘すると。途端に不機嫌そうな顔をした少年は、


「だってさあの人等、ダンジョンよりPVに夢中だろ、いくら本選に出れるからって、クランみんなで応援に行く意味が分からないよ、後で公式や、クランハウスだって本選出場者のVTR見れるのに………」


何となく分かった気がした。


この子クランで浮いてるのだ。周りを見ると何となく察したようでもう少年を気にした様子はない。


僕も気にせず。入場の順番を待った。

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