とある運営スタッフ
来週から、新規プレイヤーがログインすることになった。
僕の仕事は、メインストリーと呼ばれる。
クエストの受注高の確率が可笑しくならないか、見ることと。
NPCが運営してるギルドの業務の監視。NPCプレイヤーの行動を見ていた。
いわゆるゲームマスターの一人である。
プレイヤーがエンドアースの世界で、不快な思いをせず楽しめる空間を作る。それが僕の、強いては僕ら運営の仕事である。
「高柳主任」
「ん?、どうした」
「どうやらメインストリーの秘密が、ようやくばれたようです」
僕の直属の上司である高柳隼人主任。
ゲームクリエーターを目指す。僕の上司で、ゲーム内の時間をバランスよく設定出来る人物である。またバグ等のリリース直前に見つかると大騒ぎになることもしばしば。
高柳主任は、社内では【火消し屋】と呼ばれている。ことこの業界でも屈指の知らぬ人はいない程の。有名人である。
またわが社がリリースした。モンスター・イン・エンドアースの基本世界を描いた5人の内の一人だ。
「そうか、予想よりも早かったか」
「そうですね。次長はもっと早くなるかと考えてたようですが」
「来週からはPVを使った。プレイヤー参加の武術大会だ。新旧プレイヤーが一同。王都に集まるだろうな、新しい墓地ダンジョンはどうだ?」
「はい、今はバイトが最終確認に入ってます」
「そうか、そのまま何もないといいんだが………」
社内では分煙が声高に言われる今日この頃。愛煙家の高柳主任は、棒キャンディーを口に入れて、口寂しさをまぎらわせていた。
「ゲームからバグが無くなることはありませんから」
「……ああ~、確かにな……」
後は、新しいプレイヤーがログインしてからになるか、
期間限定とは言え、プレイヤーが王都に集まるのだ。混乱が予想される。果たしてどうなるやら……………
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検証クラン
メインストーリーに新たな局面発覚。
今までの纏め。
①冒険者ギルドでクエスト受注すると稀にメインストーリーと呼ばれるクエストがあることが分かっていた。
②メインストーリーは、城塞都市、王都に行くと。クリア状況に合わせて、冒険者ギルドでクエストの続きがプレイできる設定であった。
③プレイヤーがメインストーリーを個人で受注出来るのは、今まで五つだと思われていた。
④新たにギルド毎にもメインストーリーがあると分かった。メインストーリーは受けたプレイヤーの他に、参加したプレイヤーもメインストーリーが新たに増えていた。
⑤プレイヤー毎にメインストーリーが重ならないように受けておくと………。プレイヤー毎に楽しみは尽きないようだ。
156 リアル魔法使いたい
最近は始まりの町に。プレイヤーが集まっているな
157 スタートダッシュに失敗した無農薬
誰が見つけたのか、お祭り騒ぎだな
158 検証クランの人
クランラングルバーンの商人キイロからよ。彼も知り合いのプレイヤーから教えて貰い。漁協ギルドのメインストーリーに誘われて知ったそうよ
159 通りすがりの先駆者
ああ~あそこか、中堅クランだったよな。しかしマイナーな漁協ギルドに入るとか、知り合いは【漁師】プレイか、料理人ギルドに入ってるクランは、喜びそうなネタだな
160 普通なプレイヤー
実際。カレンの奴が騒いでたぞ
161 ヒャーハーと叫ぶ冒険者
ああ~、オレ多分お金のダンジョンの時に会ってるわ。多分カガリも会ってるぞ
162 華麗な料理人
誰か例の漁師の話をしてるな
163 スタートダッシュに失敗した無農薬
なに………、てかカレン、お前実は見てたろ
164 検証クランの人
カレンてば、暇人だから
165 リアル魔法使いたい
だろうな、前に始まりの町で魚を売ってくれるプレイヤーが居るって言ってなかったか?
166 華麗な料理人
(´д`|||)最近は来てない。海辺の町に居るって聞いてるけど
167 ヒャーハーと叫ぶ冒険者
多分そいつが、例の漁師だな
168 スタートダッシュに失敗した無農薬
思い出した。幼女二人を連れてた熊の獣人だったな
クリスの知らないところで、噂になっていた。