幽霊船ダンジョン2
僕が抜けると。船内に入っていた。
アイコ「うん、やっぱりループの罠だったか、試しが上手くハマってくれて……良かったよ」
キイロ「そうだな案外簡単な罠で助かった。それでもここからは、部屋も見てかなきゃならないから、皆で手早く行くよ」
僕も船内を見て、キイロの言いたい事が分かった。
通路にアンデッドは居ないが、左右に無数の船室があったのだ、
この階層だけみても船室が10以上あった。最低3層ありその他中ボスぽいのが三体とボスが控えているのだ。時短が出来るならやるべきた。
キイロ「僕が通路で補助に入るよ」
キイロが通路に残ることで、
残りの四人、前衛×2魔法職×2いるから、左右同時に船室の探索が可能になった。
アイコ「ヒイロいい?開けるよ」
クリス「ミドリ開けるよ」
ミドリ・ヒイロ
「「何時でも良いよ」」
二人が魔法の詠唱に入る。僕達は、勢いよく扉を開いた。
『あっ………あああ』
びちゃっり、びちゃっり、腐敗したゾンビは、食欲に濁った白濁した腐った目を向けてきた。
唇のない黄色く変色した歯を剥き出しに、噛み付いてきた。
クリス「薙ぎ払い」
大剣アーツ薙ぎ払いで、ゾンビは後ろに弾かれて倒れた。
ミドリ「敵を焼き尽くせ【火球】」
火球がミドリの杖から放たれた。
物理攻撃に強くとも炎には弱かった。たった一度の魔法でHPバーを削りきっていた。
同じくアイコが扉を開いた。
カタカタカタ、歩く骸骨が船室でうろうろしていた。
アイコ「【私を見て!】」
スキル注目を使った。
歩く骸骨は、カタカタカタ足音を鳴らしながら、アイコに迫る。
ヒイロ「【浄化】」
慣れた歩く骸骨なら、【浄化】一発で、HPバー8割削った。
アイコ「止めよ」
片手剣アーツ十文字斬りで、歩く骸骨を倒した。
アイコ「外れね」
何にもない船室を次々に開けて、中にいるアンデットを倒した。
船室の探索を再開した。
次の船室へと。
ずっと続くのでは、単調な探索はある意味苦痛だった。
キイロ「これはある意味来る探索だ。次の船室開けて同じなら休憩しよう」
「「「異議な~し」」」
クリス「そうですね」
そっと強張ったような気がして肩を回し、ほっと賛成する。
少し休憩してから、キイロが何か考えていて僕とミドリ、ヒイロと視界にやりながら、最後にミズリーを見た。
キイロ「これかな………」
何か考えが纏まったようだ。
キイロ「アイコチャット」
アイコ「ん、了解」
しばらくして、アイコは僕達をチラリと見て、ミズリーを見て一つ頷いた。何だろうか?
キイロ「クリスちょっといいかな」
チャットの話し合いが終わったと思ったら、今度は僕にチャットが繋がった。
キイロ『ちょっと相談だ。このまま何も得られないアンデッドの討伐しながらの船室探索は、効率も良くないと思うんだ』
クリス『確かにそうだね。さっきアイコとチャットしてたのも』
一つ頷いた。
キイロ『あれで一応リーダだしね。僕が勝手に言い出すのは違うから』
クリス『………なるほどね。それで相談て?』
キイロ『正直なところ何回かアンデッド倒したけど、実入りが悪いしHPが高いから耐久値がやたら高いだろ。面倒だから次からは扉を開けて、ざっと中を確認するだけにしようと思ってね』
なるほどね!、確かに倒すだけを考えてたのは効率が悪すぎる。キイロの話は納得だ。
キイロ『納得してくれたかな?』
僕が頷く。キイロはほっとした笑みを浮かべた。
キイロ『それでクリスに、いや君の宝石獣の魔法使って貰いたくてね』
キイロの考えた効率のよい探索を聞いた。
1、探索方法は今までと変えないが、前もって範囲防御、加速の補助魔法使う、そこにミズリーの風魔法。【範囲風翼の盾】を使ってから、アンデッドが迫ったら体当たり、パーリィ、薙ぎ払いなどの、ノックバック起こせる技で弾く。その間に船室をざっと見て、何もなければ扉を閉める。
を、やって見たいこと。
キイロ『もし僕の考え通りなら、扉が一つのキーだと思うんだ』
クリス『……了解、やってみましょう』
キイロ『そうか、納得してくれて助かるよ』
ほっとした笑顔を浮かべていた。
そこでようやくキイロが、わざわざ個人にチャット繋げた理由が分かった。僕はクランメンバーじゃないから、わざわざ気を使ってくれたんだと、ちょっと嬉しかった。こんな仲間なら欲しいかも…………。