強制討伐クエスト4
何やら掲示板が騒がしいな、あそこはいつも同じ人が張り付いてるが、どんだけ暇なんだよ。そんなことよりもイベントどうするかな。
「そこまで頑張る気はないし、せっかく手に入れた宝石箱開けたいし、ついでにスキルレベル上がれば、万々歳だね」
実にお気楽な学生プレイヤーらしいイベントの終わり方ではないだろうか?
忘れないうちに冒険者ギルドに寄って、BP・ゴールド受けとる。1万残し後は貯金しておく、
多分、明日にはイベントも終わるだろうし、マレンダさんに頼まれてる生活品の配達もある。ゲームくらいマッタリしたい。
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そのままアパートに戻り、仮眠を取ってから、掲示板覗きつつ、鍵開けの準備に掛かる。テーブルに鍵開けの七つ道具を取り出す。これは雑貨店を営むマレンダさんに相談したところ、中古だが安く売ってくれたので購入した。
「あっ、あのハデゴブリン倒せたんだ」
運営の公式見ていたら。お知らせが目に入った。
『明日アップデイトのメンテナンス
を行います』
「ふう~ん、おっと、こっちはイベントのランキングだな、明日のメンテナンス後にMVPも発表か」
サイトでは早くも景品の使い道を暑く語っていた。始まりの町側イベントにも、ポイント上位が張り出され、動画フォトが次々アップロードされていた。中に気になるのが、隠された秘宝なるワード。
あれもしかして、とは思ったが、気にしないことにした。なんやかんや解錠には時間がかかり、ようやく開いた頃には、シークレットアイテムについて忘れていた。
「なんだこれ?何々」
『シークレットアイテム』
カーソルにアップされた。それで思い出す。
「おお!ラッキー、マジか、やったよ、なんか知らんがマジか」
ガッツポーズしながら、静かに喜びを噛み締めた。
改めてエメラルドグリーンに輝く卵を手に取ると、卵からビシリ、ピシリと罅が入った。ぎょっとして卵をお手玉してしまい。罅が大きくなりパカリ割れてしまう。余りことに頭が真っ白になる。
「にゃ~ん」
パシりと手のひらに軽やかに乗った、子猫が俺を見て、なつっこくひと鳴き。毛色はエメラルドグリーンで、瞳は赤くキラキラ宝石のように美しく、尻尾は長く、毛先だけ黒のシマシマがあった。
「うわぁ~可愛いなお前」
「うにゃ~ん♪」
まるで言葉が分かるようなタイミングで、返事がした。
『宝石獣』
手のひらの猫に視線を合わせると。説明メニューが開いた。
秘宝シリーズ03、緑宝石猫
秘宝シリーズは、ミニイベント内に隠されてる一点限り、見つけた貴方の相棒となります。
全宝石獣は9種類。
01ブラックオパール
=ブラックハウル
02ガーネット=キュアラット
03エメラルド=エメラルドキャット
05サファイア=ブルーコンドル
07アンバー=レッドキャロット
以上五種類が発見されています。宝石獣は、プレイヤーの足りない部分を補う存在です。隠されたパラメータ愛情機能が搭載されています。貴方の家族としてどうか可愛がってあげて下さいますよう、お願いします。開発スタッフ一同。
『名前を記入して下さい』
宝石獣
名前なし
HP6
MP19
風魔法レベル1
野生の感
疾風
保護色
変わったスキルがあるが、魔法持ちか、補助魔法メインの風だけどね。かなり嬉しいかな。
名前は……………、
宝石獣
名前ミズリー
HP6
MP19
風魔法レベル1
野生の感
疾風
保護色