幼女ですよ
サミエル
ここのところゲームのイベントにかまけていたせいで、仕事にやや支障を来していた。
最も大学の客員教授でしかないから、大した支障では無かったんだけど。
流石に世間体はある。
だからここ数日は、ある程度真面目に過ごしていた。
「ようやく研究も一段落だわ」
私の一人言に。リアルで友人のセリシアがやや呆れた顔をしていた。
セリシア「まあね。一応社会人としても(見た目は幼女)色々と気をつけることもあるから、そうね私も気を付けるわ、それはそうとお店はどうするの」
サミエル「ん、それなんだけど………あっ、クリス君からね」
今日久しぶりにクリス君からメールが届いた。
セリシア「あら?、クリス君からメールなんて、珍しいわね」
確かにそうね。此方からメールはしたことあるけど、初めてじゃないかな、
クリス君と出会ったのは、この始まりの街である、
露店をしていた私は、クリス君を見てちょっと気になった。
それでもこの間のイベントから仲良くなったのであって、
あくまでもゲーム友達と言う感じだ。
セリシア「この間のようなイベントは、私たちには良かったわ」
確かに、お陰でガッツリ儲かったから助かっていた。
鍛冶師のプレイヤーとして、チマチマ稼ぐのも大変なのだ。
やっぱ、生産プレイヤーである。私やセリシアは、課金をある程度しないと、初期は厳しかったのだが、あのイベントのお陰様で、二人でお店を開くには十分だった。
問題はどこでお店を開くか、やっぱ何処か大きな街で、とは考えていた。
セリシア「でっ?、クリス君、なんだって」
サミエル「今日、海辺の町に行くみたいなのよ、良かったら一緒に行かないかって、お誘いね」
セリシア「へぇ~、丁度いいじゃないの」
「まあ確かにね。じゃOKしとくわ」
そうと決まったら露店をしまい。私達は年下の友達の誘いにワクワクしながら、鉱山の街ベルゲンに向かった。
それでなんやかんやフィールドボスは、当たりのビックツインスネークだったし。
セリシア「クリス君がいて助かったわね」
サミエル「確かに、ボスはHP高いからね。今回は本当に助かったわね」
ランガからなら、プレイヤーも多いから、城塞都市ガレンまでは、わりと近いから、野良パーティでも行ける。
それならフィールドボスはなんとかなる目算が立つのだ。
セリシア「まあね。でもクリス君となら、この先も結構気楽よね」
サミエル「それには同意ね」
クリス君と出会ったのは、本当にたまたまで……、
ちょっと鉱石のことでお願いした程度の知り合いだったんだけどな。
お金のダンジョンから、ずいぶんと気安いゲーム友達になった気がするわ。
セリシア「じゃ、私は海の素材探しに行くわ」
サミエル「ふ~ん、なら私は鍛冶師ギルドに顔を出しとくわ」
セリシアを見送った後、鍛冶師ギルドに向かうことにした。