ビッグツインスネーク
三人が、フィールドボスの出る。ビックリマークに触れると………。
シュルシュル地を這う、フィールドボスが突然現れた。
「おっ、当たりだったわね」
「そうやな~」
サミエル姐さん、セリシア姐さんが嬉しそうに呟いた。
「確かに……。ヒートツインスネークとか、外れのレッサーバシリスクよりもましですね」
始まりの街~鉱山の街ベルゲンの間に現れる、一種類しか現れないようなフィールドボスは、この先にはないのだ。
この先のフィールドボスは、三択らしい。
外れは強いボスが出るとのこと、
「クリス君」
「前に出ます」
「セリシアは牽制ね」
「了解よ」
ビックツインスネークの全長は、ボスとしては小柄な、15mにやや欠ける程、
ただ頭は大きく、口を開けば大の大人をぱくり出来そうに大きく。
頭が二つあるのが特徴だ。
攻略サイトで見た攻撃パターンのデータでは、
・ジャンプの押し潰し、
・巻き付き、
・噛み付き、
の三種類、毒は無いのが有り難いかな、
「押し潰し来ます」
ジャンプの前兆である。とぐろを巻いて、頭を上に向けていた。
『シャアアアアアアアア』
蛇が、叫ぶってのは……、
微妙な気がするが、でかい蛇が、15m以上飛ぶ姿は、VRならではの迫力である。
実際かなり恐いかも……、
「タゲ来ました。パリィ狙います」
ボスの範囲攻撃は、範囲タゲってのが足元に現れる。
範囲サークルを見て、誰にタゲが付いたか分かるようになっていた。
これ、この間検証クランの過去の板に載っていたので、早速使わせて貰った。
「グッ…………」
パリィ失敗した。ダメージは防御体勢取ってたので僅だ。
「下がりながら、蛇の注意を引いて」
「了解」
見ればサミエルさんとセリシアさんが、ビックツインスネークの視界から外れて、回り込んでいた。
僕は、バックステップしながら下がってくと。
タゲが上手く取れてるせいか、ビックツインスネークが、シュルシュル威嚇音を響かせて、瞳孔が縦にほそまる。
『シャアアアアアアアアアアア』
噛み付き!、
予想よりも早い。
『…クッ、右はかわせたけど』
左は受けてしまった。
赤いエフェクトが舞う、なかなかダメージが高いな、
セリシア「クリス君」
「パワースラッシュ!?」
セリシア姐さんの合図で、噛み付きを離した瞬間。
パワースラッシュを放った。
『グアアアアアアアア?!』
左の頭が大きく左側に振られた。
釣られるように右の頭も大きく振られた。
サミエル「炎付与、弐矢」
弓使いのアビリティ弐矢の技を放った。
同時に放たれた二本の矢は、右の眼を潰した。
「部位欠損」
滅多に起きない現象が起きたぞ。
「ナイスショットサミエル姐さん!」
本来は、かなりシビヤな攻撃タイミングで起こる現象で、部位欠損は起きる。
大体が、クリティカルが発生しないと現れないが。ボスでは大変珍しく。レアドロップがかなりの確率であると言われていた。
「よし!、クリス君、眼のドロップだったら宜しくね」
「了解です姐さん」
蛇のボスがドロップするレアの中に、眼系統があって、蛇眼、邪眼、魔眼の三種類ある。
・蛇眼(麻痺)
・邪眼(魅了)
・魔眼(硬直)
特殊効果の魔道具が作れるらしい。
錬金術師であるサミエル姐さんにとって、垂涎のアイテムゲットチャンスであった。