VTR観戦とオークション品の金額は?
夕飯を終え、予習復習を済ませた僕は、
「ゲームする時間はなさそうだけど………」
VTR位は見れるかな、後はオークション品の結果が見たいし。
言い訳じみたこと呟きながら、栗栖はログインしていた。
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『本日は、オークションに参加して下さり。ありがとうございます』
司会モルトが、黒いサングラスをして、七三のズラを被っていた。しかもバーコードとか………
『今宵。大陸中より集めました珍品の数々を……。是非とも落札くださいますよう、お願い致します』
『今宵のオークションは三部構成になっております』
○古美術、美術品
○特殊なマジックアイテム
○お金のダンジョンでドロップした武器、装備、アクセサリー、
※ランクSR以上
『進行役はわたくし司会モルトが、勤めさせて頂きます』
ペコリ優雅に一礼した。
今回のオークション。元々はあるお酒の噂がされたのがはじまりだった。
黄金蜜蜂から、僅かに作られた。至高の蜂蜜酒は二部目だろうか、
僕のは三部目だろうな、
『それではまず……』
美術、古美術品なんで僕には分からないけど、いかにもセレブの淑女、貴族風なダンディーぽい人が次々に落札していった。
『皆様、本日の目玉の一つが出て参りました。至高の蜂蜜酒、黄金蜜蜂から作られた酒は、僅かに三本のみ、それでは最初の一本から、100万魔力ゴールド』
『そちら200万』
『こちらのお客様300万』
『見目美しい淑女様、500万』
『そちら700万』
『素敵な淑女様1000万』
『そちら1200万』
『素敵な淑女様2000万』
『そちら2500万』
どうやら最初の一本は、二人の競りに掛かって来たようだ。
『素敵な淑女様3000万』
『3000万、他ありませんか?、それでは落札です』
木槌が二度鳴らされて、落札が決まった。
『続きまして2本目』
『3300万、落札です』
今度は先程淑女と競っていた。貴族風なダンディーなおじさんが落札していた。
三本目は白熱して『4200万』まで値上がりしていたよ。オークション怖い世界だね。
短い休憩を挟み、三部のオークションが開催された。
『三部最初の品は、女神アルテミシアの黄金像の贋作です』
いきなり贋作が出てきたのでひとしきり騒ぎが起きた。
『ただし。此方の品は、大変珍しい貯蔵庫となっております。無論未開封、中身は落札したお客様がお開けください、落札されたお客様には我がオークションから無料開封も行っておりますので、10万から』
『15万』
『20万』
『25万』
『30万』
『32万』
『33万』
『35万』
『35万、他ありませんか?、それでは落札』
アルテミシアの黄金像の贋作が35万魔力ゴールドか、わりと良かったんじゃないかな。