黄金の龍の銅像
「なんか分からないけど。お見世とゴールドショップに行くついでだな」
オークション会場街に入った。
◇◇◇◇◇◇◇◇
ガチャ広場は、最初にオークション会場街に入った時。
二人と来て以来だった。
「ここは相変わらず盛況だな」
ガチャ広場に入った。
━━━確かに………。黄金の龍の銅像がある噴水は、
確かに………。
広場の真ん中にあったのだが、
見た目こじんまりとしすぎた噴水があった。
ただ水は出ていないな………とは、思ったのだ。
「確かに。マップは……、ここを示してるようだな」
考えても仕方ないか、
「あっ」
インベントリー150の不思議な力を感じた陶器の壺を選びながら、黄金龍の銅像を見たら。銅像の手元にビックリマークが現れた。
「間違い無さそうだ」
不思議な力を感じた陶器の壺を、黄金龍の銅像に持たせた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
我は、人間の男の願いを叶えた。
ただ。人間の世界にある富を奪うだけではダメだと感じた。
我は、金鉱山を竜脈に落としたのだ。
━━━すると。
ダンジョンが生まれてしまった。
モンスターは変異をして、金色に変わっていた………。
我は、この地に移り住み、大地の魔力を受け止めることにした。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
短いPVが流れた。
お金のダンジョンの成り立ちだろうな。
ゴゴゴゴゴ………、プシュ、
設置した壺から、こんこんと黄金の水を流し始めた。
「おお~、噴水に水が溢れ始めた」
『シティクエスト・クリア』
▽龍の黄金酒
を手に入れた。
※龍の黄金酒、神々の銅像に力をを取り戻せるアイテム
「ああ…………、すげ~微妙かも、これも売れないかな~、ゴールドショップで聞いてみるか」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ゴールドショップに入ると。
「いらっしゃいませ、本日のご来店ありがとうございます」
一部の隙もなく慇懃に一礼したモルト執事は、今日も元気そうだ。
○アイテムの売却
を選ぶと。インベントリー150を開き、
▽偽英雄の剣
▽龍の黄金酒
を選らんだ。
「お待たせいたしました。一つは買い取り可能でしたが、もう一つの偽英雄の剣ですが、此方はオークションに掛けることをお薦め致します」
偽英雄の剣がね………、モルト執事が言うんだからとオークションに出して貰った。
▲龍の黄金酒
120万魔力ゴールド
売却を選んだ。
「最後の最後に200万魔力ゴールド越えたね。良かったような、残念なような………」
これでオークションまで僕のイベントは終わりかな。
「よし。お見世に顔出して、二人に挨拶しとくかな」
二人のお陰で、イベントは楽しく遊べたのだから。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
『越後&三河屋』
今日も沢山のモルトが列をつくり並んでいた。
中に入り、奥に向かう。
「おはようございます」
「おはようクリス君。今日は遅かったね」
トレードでアイテムチケットを渡してから、今日体験した不思議な力を感じた陶器の欠片、古ぼけた地図の欠片を集めるとどうなるかを話した。
「へえ~、集め物を組み込んだチェーンクエストがあったんだね」
「はい、流石に神々の銅像集めは」
「ああ~、なるほどね。そうだイベント終わるなら神々の銅像も要らないでしょ。私が代わりに売っといてあげるわよ」
見た目は幼女、中身は老女なサミエル姐さんの申し出を受けることにした。
「じゃあお願いしますサミエル姐さん」
「はいはい任せなさい」
にこやかなサミエル姐さんに再びトレードを申し込みして、不要なアイテム全部押し付け挨拶もそこそこに。
僕はログアウトすることにした。
最終便は、オークション会場に行って、結果を見ることになるだろうな。
場合によるけどライヴじゃなく、VTR観戦になるかも…………