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新米城主、ノリと勢いで。  作者: 大紅三
第四章 風来の騎士
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潜入

「ロバちゃんは、ここで静かに待っていろよな」

 東ベルン城の北に位置する森の中。パリカールの手綱を手頃な木に結びつけると、ニドは城壁に一番近く、そして細長い木に登った。適当な高さまで来ると、体重をかけて思い切り木の幹をしならせる。ぐんぐんと幹が城壁に近付いていき、最も近付いたところで飛び跳ねた。

「そりゃっ!」

 板囲いに上手くしがみ付くと、よじ登って中へと入った。

「へっへー、成功成功」

 ニドは周囲に目配りしつつ、城内の中庭へと進む。そこはもぬけの殻だった。

「二回目とはいえ、ゲオルグのおかげでだいぶ楽になったな」

 城壁の上にいる見張りに気をつけながら、中央の館内へと足音を殺して忍び込む。ここで、懐の中にいるリスに声を掛けた。

「頼むぜピート」

 ピートは宙返りをして地面に降り立つと、通路を先行して走る。曲がり角の度に尻尾を立て、兵士がいれば左右に、いなければ前後に振ってニドに合図した。ニドは以前に侵入した記憶を頼りに館内を調べていき、手早く一階部分を調べ終える。

「この階には何もなさそうだな。幽閉されてるってんだから、地下にでもいんのか?」

 地下へ向かう唯一の階段を見つけ出し、ピートに様子を伺わせる。しかし、ピートは尻尾を左右に振った。ニドも恐る恐る階段を覗き込むと、武装した見張りが三人いた。

「こりゃ難しそうだな……ピート、どうする?」

 ふくらんだ尻尾と小さな前足でジェスチャーするピート。ニドは頷きながら聞いた。

「他を当たれってか。そうだな、もう処刑されちまってるかもしれねぇし、処刑室だな」

 ニドはピートを肩に乗せ、再び館内を探索し始めた。


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