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新米城主、ノリと勢いで。  作者: 大紅三
第二章 ひとときの脱出
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悪人に聞く

 男は腫れ上がった頬を動かして話し始めた。

「ま、前の城主が死んでから街の警備が弱くなったんだ。その隙に付け入って盗賊や俺みてえな強盗のゴロツキが東ベルンに集まり出したんだよ」

 ソフィーティアがニドを横目で睨むと、ニドは視線を逸らした。

 男が話を続ける。

「ところがある日、焔の小太刀とかいう代物を城から盗み出したバカが現れたんだ」

「おい! なんでバカなんだよ!」

 ニドが男の頭をポカリと叩いた。

「いてて……なんで殴るんだ?」

 ソフィーティアが懐から焔の小太刀を出して見せた。

「彼が盗み出したからよ」

「うおっ!? お、お前が犯人だったのかっ!」

 ニドがまた叩こうとしたので、ゲオルグがその手を止めさせた。

「盗み出されてから何か変化あったのか?」

「犯人探しのために、騎士達がゴロツキを捕まえ始めたんだ」

「それは騎士として正しい行動だな」

「どうかな? 元々住んでる人間すら見境なく捕まえて、殴るわ蹴るわの毎日だ」

 ソフィーティアが冷たい視線をニドに送る。

「悪い人間ねー、ニドは」

「わ、悪いのは人々を捕まえてる騎士達だろ! オイラじゃねぇよぉ……」

 ゲオルグが話を戻させる。

「東ベルン城が白く塗られた理由は知っているか?」

「え? 理由までは知らねえが、塗る指示を出したのは騎士団長のクロードって奴だ」

 その後も問答は続いたが、有益な情報はこれ以上なかった。

 ゲオルグは日差しの傾きを確認し、立ち上がる。

「情報は十分揃った。今日はもう戻ろう」

 ニドとソフィーティアもゲオルグに従って店を出る。

「ちょ、ちょっと待て! この縄を解いてくれよ!」

 騒ぐ男に、ニドが振り向く。

「鳥にでも助けてもらいな。あばよ」

 そして扉を静かに閉めた。


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