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新米城主、ノリと勢いで。  作者: 大紅三
第一章 敵国、西ベルン城へ
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城主謀殺計画

 月明かりが降り注ぐ夜の城内、その裏庭。すべてが静まり返り、木々のざわめきだけが響く闇の中で、ひっそりとうごめく影が二つあった。

 一つは黒いローブを纏った男。フードを被って頭まで覆い隠し、気配を殺して城壁の側に立っていた。その男が言う。

「バルガ、約束の報酬を持って来ました……」

 唸るような低い声を発すると、もう一つの影もまたうごめいた。

「遅かったな、クロード。何をぼやぼやしていたのだ」

「許してください。物見のカールに見つからないよう侵入するのは難しいのですよ」

「まあよいわ。それより金だ。金をよこせ」

 黒いローブを着た男、クロードが黒いローブの間から大きな袋をにゅっと出した。バルガはそれを掴んだが、それは握られたまま放さなれない。

「待ってください」

「なんだ。早くその手を離せ」

「これを渡す前に、契約が守られたことを確認しなければ……」

「む、むう……」

 バルガは袋から手を離した。

「……あの小僧はまだ生きている」

「なんと! それでは話が違いますね」

 フードの奥に隠れた瞳が厳しい視線になる。

「私はゲオルグ・オートマイヤーの殺害を依頼したのですよ」

「し、しかし奴は捕らえたぞ! 死ぬのは時間の問題だ!」

「では、その時が来たらこれを渡しますよ……」

 男が袖の中に袋をしまいこむのを見ると、バルガは舌打ちをした。

「チッ! 用が済んだのならさっさと立ち去れ!」

「実は、今日はもう一つお願いがあって来ました」

 背中を見せて城へ戻ろうとしたバルガの足が止まる。

「……言ってみろ」

「ゲオルグの持っていた装備品一式を、そっくりいただきたいのです」

「つべこべ注文を付けるな! まずは殺してやるから待っていろ!」

 バルガは大股で館の中へと戻っていった。

 深くフードを被りなおすクロード。

「やれやれ……本当にできるんですかね……」

 言い残し、闇の中へと姿を消し去った。


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