表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンジョンマスター with 妖精 ~ひたすら型破り~  作者: 紅蓮グレン
第5章:マスターと依頼

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

84/200

61.深さ16 冒険者の成れの果て

『ん? この気配は……』


 深さ16に入った瞬間、ローディアスがそう声をあげた。


「どうした、ローディアス?」

『この奥から普段はこの深さにいるはずの無いモンスターの気配がいたします。』

「どんな奴だ?」

『ここで死んだ冒険者どもの成れの果てにございます。』

「それは本来この深さにはいないんだよな? じゃあ何で?」

『申し訳ありません。恐らく某が動いたことが原因かと……』

「お前何してくれてんだよ……余計なもん引っ張ってきやがって……エリートの癖に……」

『し、仕方ないではありませんか! 某は元々このダンジョンのモンスターなのですから! それに、エリートゴーストのエリートは戦闘面においてのエリートであって、頭脳面においてのエリートではないのです!』

「ただの鎌の横薙ぎでぶった切られたお前が戦闘のエリートだとはとても思えないんだが。」

『それは主君が規格外だからでございます!』


 そんな感じで俺たちがギャーギャー言い合っていると、通路の奥から何かが近付いてきた。姿はよく見えないが、フラフラとよろめくような歩き方で、少し頼りなさげな印象を受ける。


「ユリアさん、なんか来ましたね。」

「はい。フラフラしてますね。何でしょう?」

「おい、ローディアス。アレが何か分かるか?」

『アレですか? 少々お待ちください。』


そう言ってローディアスは目を凝らすような仕草をし、


『アレはグールでございます。ここに来た冒険者の亡骸に瘴気が憑いてモンスター化したもので、戦闘力は個体差がありますが、我と同じかそれ以下です。』


 と答えた。


「グールか。分類上は瘴気系に入るモンスターだったな。強さもお前と同じかそれ以下ってことは、雑魚か。」

『……確かに、主君の強さから見れば、某など部屋の隅の埃も同然ではございますが、それはあくまで主君を基準として考えた場合。グールはCランク冒険者と互角程の力を持つ者もいますから、油断は禁物かと存じます。』

「Cランクか。なら大丈夫だ。ユリアさんでも勝てるんじゃないですか?」

「え? 私ですか?」

「ええ。」

「うーん……多分大丈夫だと思います。」

「じゃあ、お願いします。」

「はい。」


 ユリアはそう言うと、シルバーソードを抜いて前に出た。


『主君、あの少女はグールと戦うのが初めてなのでは?』

「初めてだろうな。俺も戦った事は無いけど。」

『でしたら、主君は万一の為、いつでも魔術を放てる準備をしておかれた方がよろしいかと。』

「何でだ?」


 俺はそう言いながら前を指差す。そこでは、丁度ユリアがグールの首を刎ねたところだった。


「ほら、勝ったぞ。」

『やはり、グール討伐初心者がやりがちなミスを……』

「ミス?」

『グールというのは仲間の体液に引き寄せられる習性があるのです。故に、うっかり体液を撒き散らしてしまうと……』


 ローディアスが言い終える前に、大量の足音が聞こえてきた。奥からグールが湧くように出てくる。


『こういうことになります。』

「お前、そういうことは先に言えよ。ほんと使えないな。」

『主君、某の悪口を言っている場合ではありません! 仲間の体液を感知したグールは凶暴性が増しているのです! あの少女の実力では抑えきれません!』

「はあ……仕方ない、やるか。」


 俺はそう言うと、ドラゴンスレイヤーを構え、


「ローディアス、このダンジョンにいるグールは全部で何体だ?」


 と聞いた。


『300体でございます。ほぼ全てがここへ向かってきているかと。』

「300体か……問題になるほどの数じゃないけど、思ってたより多いな。」


 そう呟いてユリアの方を見ると、彼女はシルバーソードを構えてグールの群れに斬りかかろうとしていた。


「ユリアさん、足止めしようとしないでください! その群れは危険です!」

「でも、こんなに多いんじゃ、少しでも数を減らさないと……」

「いいから! こっちに来てください! ローディアス、ユリアさんをグールから守れ。俺があいつらを全滅させるまで。」

『お任せください、主君。』

「ユリアさん、早く!」

「で、でも!」

「あーもう! 【カムバック・ヒア】!」


 俺は魔法で強制的にユリアをこっちに引き寄せた。ユリアは困惑している。


「ユリアさん、ここは俺に任せて下がっていてください。」

「そ、そんな! 私だって戦えます!」

「それは分かってますよ。でも、あの群れは危険です。近接戦闘でもし更に体液を飛び散らせたら、ジ・エンドですよ。」

「リチャードさんに付与して頂いた光属性魔法なら……」

「瘴気に光はあまり効果がありません。それに、ユリアさんに適性がある炎属性でも、大きいのを撃ったらしばらく休まないと次のを撃てませんよね?」

「そ、それはそうですけど……」

「分かっているなら、ここは俺に任せてください。」


 俺はそう言うと前に出て、ドラゴンスレイヤーに炎の魔力を込めた。そして、


「燃え尽きろ! 【フレイム】!」


 と呪文を唱えると同時に横に振るう。すると、ドラゴンスレイヤーから炎を纏った衝撃波が飛び出した。それはグールの下半身と上半身をあっさりとお別れさせる。そして、上下に分断されたグールはあっという間も無く灰と化した。体液もフレイムの熱量で蒸発している。


「1発じゃ足りないよな。【フレイム】! 【フレイム】! 【フレイム】!」


 続けざまにいくつかぶち込んだ。グールの燃え上がる速度が上がる。3分とかからずグールの群れは完全に灰になった。


【ダンジョンマスターが剣で200体以上のモンスターを撃破しました。剣術スキルを2レベルアップします。】

【ダンジョンマスターが瘴気系モンスターを100体以上撃破しました。称号【瘴気喰らう者】を入手します。】


 脳内で機械的な声がなんか言っているが、今は無視する。


「ふう、殲滅完了。」


 俺がそう言って振り返ると、ユリアがいきなり抱き付いてきた。


「リチャードさん! とっても格好良かったです! 素敵でした!」

「あ、ありがとうございます……」

『主君、もう少し嬉しそうな顔はできないのですか?』

「ローディアス、お前は黙れ。あとユリアさん、離れてください。」

「もうちょっとだけお願いします!」

「不許可です。そのままだとユリアさんに命の危険が迫る可能性がありますから。」

「リチャードさんに殺されるなら構いません! 寧ろ本望です!」

「ユリアさんを殺そうとするのは俺じゃなくてティリです。ティリは俺の事になると異様に勘が鋭くなりますから。俺に抱き付いたことがバレたら、ユリアさんは一撃で灰燼に帰される可能性があります。」


 俺がこう言うと、ユリアはビクッと体を震わせて身を引いた。


「じ、冗談ですよね?」

「マジです。この間もティリの勘違いによってキャトルが半殺しにされました。」

「…………」

「ですから、勘違いを誘発するようなことはやめておいた方が良いですよ。じゃあローディアス、案内の続きを頼む。」

『お任せください、主君。』


 そう言ってローディアスは進み始める。俺はまだブルブル震えているユリアをコンフォートで落ち着かせると、ローディアスの後を追うのだった。

【ダンジョンステータス】

ダンジョン名:友好獣のダンジョン

深さ:150

階層数:15

モンスター数:401

    内訳:ジャイアントモール   10体

       キングモール      10体

       メタルモール      29体

       ジェネラルメタルモール  1体

       ウルフ         55体

       ソイルウルフ      15体

       ファイアウルフ     13体

       ウォーターウルフ    12体

       メディックウルフ     1体

       ポイズンウルフ      1体

       イルネスウルフ      1体

       ハルキネーションウルフ  1体

       フライングウルフ     1体

       アースウルフ      20体

       フレイムウルフ     20体

       アクアウルフ      20体

       プレデターラビット    2体

       アシュラベアー      1体

       キラーバット      10体

       ビッグワーム      25体

       ジャイアントワーム   25体

       ビッガースネイク    30体

       レッドスワロー     12体

       フレイムイーグル     5体

       イートシャドウ     10体

       ハンターシャドウ     1体

       シノビシャドウ      2体

       アサシンシャドウ     2体

       ハイパースパイダー    5体

       ナイトスコーピオン    5体

       ブルースパロー     25体

       ブルースワロー     10体

       ウォーターホーク     1体

       ウォーターホーンオウル  2体

       ウォータークジャク    3体

       ラングフィッシュ    10体


友好条約締結者

リック・トルディ・フェイン(農業都市アサンドル領主)

レオナルド・モンテュ・フォーカス(工業都市ヤスパース領主)


住人

リチャード・ルドルフ・イクスティンク(人間、ダンジョンマスター)

ティリウレス・ウェルタリア・フィリカルト(妖精)

ルキナス・クロムウェル・モンテリュー(人間、魔術師)

ルーア・シェル・アリネ(獣人、軽戦士)

キャトル・エレイン・フィラー(吸血鬼、従業員)

セントグリフ・クレイティブ・カール(幽霊)



【リチャードのステータス】

リチャード・ルドルフ・イクスティンク

種族:人間

職業:ダンジョンマスター、魔術師

レベル:55→56

スキル:鑑定眼(Lv4)

    剣術(Lv2→Lv4)

    鎌術(Lv3)

    杖術(Lv1)

    体術(Lv4)

    狙撃(Lv1)

    全属性魔法(上級)

    念話

    無詠唱

    炎耐性

    毒耐性

    呪耐性

称号:妖精の寵愛(全魔術の威力上昇)

   大魔術師(適性ある魔術の威力大上昇)

   スキル収集家見習い(スキル獲得率小上昇)

   龍を討伐せし者(物理耐久力、回復力大上昇)

   破壊神の破砕腕(物理攻撃力大上昇)

   称号収集家見習い(称号獲得率小上昇)

   氷炎の支配者(氷、炎属性の攻撃力大上昇)

   霊の天敵(霊族モンスターへの攻撃力小上昇)

   瘴気喰らう者(瘴気系の悪影響中減少)


所持武器:アイアンナイフ(ノーマル、鉄製のナイフ)

     ヒールフレイムの杖(レア、炎属性魔術と治癒属性魔術の威力上昇)

     神秘の聖銃(SRスーパーレア、邪属性に特効)

     ソウル・ウォーサイズ(SSRダブルスーパーレア、死霊系に特効)

     ドラゴンスレイヤー(SSRダブルスーパーレア、全属性対応)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ