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ダンジョンマスター with 妖精 ~ひたすら型破り~  作者: 紅蓮グレン
第7章:マスターと海

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112.空中と水上の激闘

「まずいですよ、リック氏! 奴が暴れ出したら、いくらこの船でも海の藻屑です!」

「分かっている! レオナルド、リチャード、戦えるな?」

「勿論です。あ、ティリはここにいろ。危ないからな。」

「はい。あのランクのモンスターじゃ、私の攻撃は通りませんので。ご主人様、ご武運を。」

「私も行けますよ。」

「ではかかるぞ!」


 リックさんはそう言うや否や、船端を蹴って飛び上がり、空中で剣を抜くとそのままリヴァイアサンに斬りかかった。


「ギャオオオオオオー!」


 リヴァイアサンは咆哮を上げ、口から大量の氷の飛礫を撃ち出す。しかし、リックさんは目にも止まらぬ速さで剣を振るい、その半分以上を打ち落とした。そして、残りの飛礫はスイスイと空中を泳ぐようにして避けていく。荒々しく飛びかかった割には体勢が整っているので不思議だったが、どうやら【フライ】を使っていたらしい。


「リチャード! こいつの能力を見切れ!」


 リックさんはリヴァイアサンの後ろに回り込みながら俺に向かって叫んだ。


「了解です!」


 俺はそう叫び返し、急いで鑑定。すると、その結果は……


リヴァイアサン ランクS+

名前:------

保有魔力:???/???

称号:海の破壊神(海での攻撃力大上昇)

   氷の支配者(氷属性の攻撃力大上昇)

   敵愾心燃やす者(敵意を抱いた状態での攻撃力大上昇)

   硬質な鱗(防御力中上昇)

   スキル収集家見習い(スキル獲得率小上昇)

   称号収集家見習い(称号獲得率小上昇)

スキル:氷魔法(氷属性魔法を使用可能とするスキル)

    遊泳(遊泳能力を上昇させるスキル)

    津波(大波を起こせるスキル)

    溶解(自らの身体を一時的に水にできるスキル)

    咬合力(咬合力を強化するスキル)

    牙強化(牙を強化するスキル)

    爪強化(爪を強化するスキル)

    龍爪(爪を硬化するスキル)

    筋力倍化(自らの筋力値を倍にするスキル)

    地耐性(地属性に対する抵抗力を上昇させるスキル)

    水属性無効(水属性の悪影響を無効化するスキル)

    氷属性無効(氷属性の悪影響を無効化するスキル)

状態:興奮

体力:7000000

魔力:???

筋力:800000

耐久:125000

俊敏:100000

抵抗:13000


「能力高すぎるだろ!」


 俺は思わずツッコんだ。


「そんなに能力が高いんですか?」

「ええ、称号6つ、スキル12個です。能力値も総じて高いですね。」

「まさか、ネームモンスターですか?」

「いえ、名持ちではありません。でも、うちに今いるどのモンスターよりも強いですね。」


 俺はレオナルドさんに説明しながらリックさんを見る。丁度彼は剣術技能を放ったところだった。


「【回転十字斬】!」


 空中で回転しながらリヴァイアサンに十字の斬線を走らせようとするリックさん。しかし……


 ――キィィィィン!


「何っ?」


 リヴァイアサンは自らの鉤爪でキラーソードの刃を易々と受け止め、そのまま剣ごとリックさんを薙ぎ払った。


「くうっ……」


 リックさんは10m程吹き飛びそこで体勢を立て直したが、かなり辛そうだ。


「あのままじゃやられる! レオナルドさん、俺も行ってきます!」


 俺はそう告げると、レオナルドさんの返事を待たずに甲板を蹴って飛び上がり、神秘の破砕銃を取り出す。そして、6つの弾倉全てに雷の魔力を付与し、


「狙撃武技Lv3スキル、【ローリングシリンダー】!」


 と叫んで引き金を引いた。回転式弾倉シリンダーが高速で回転し、俺の魔力によって作り出された無数の聖雷二重属性の弾丸がリヴァイアサンに向かって一斉に襲いかかる。リックさんに気を取られていたリヴァイアサンには完全に不意打ちだったらしく、弾丸は全て命中。弾倉付与の雷魔力による追加効果で稲妻が奴の巨体に大量に落ちた。


「ギオオオオオオオオー!」


 奴は激しく悲鳴のような咆哮を上げる。やっぱり水属性が苦手とする雷属性で攻撃したのは正解だったな。少しばかりダメージも入ったようだし。


「よくやった、リチャード! 剣術武技Lv10スキル、【ソードインパクト】!」


 リックさんは俺にそう声をかけながら至近距離で高威力の武技を放った。不可視の大きな衝撃波が命を刈るのに特化したキラーソードから放たれ、リヴァイアサンに襲いかかる。これなら流石にダメージが入るだろう、と思ったが……


「ギャオオオオオオー!」


 リヴァイアサンは咆哮を上げ、氷の飛礫を四方八方に乱射。そして、その氷の飛礫が打ち砕かれた空間に噛みつき、ソードインパクトの衝撃波をいとも容易く噛み砕いてしまった。


「物理法則を完全無視か……まさか衝撃波を噛み砕くとは……」

「頭もいいですね。不可視の攻撃を見切る為に敢えて弱い遠距離攻撃を使用し、迫ってくる場所を特定するなんて。」


 俺は何か策がないか考えるが、いい方法が思い浮かばない。焦っていたその時……


「ギアアアア!」


 リヴァイアサンが呻くような声をあげ、よろめいた。いつの間にか浮かび上がっていたレオナルドさんが奴の後頭部に攻撃をヒットさせたらしい。彼は拳に12色の拳サポーターを装着しており、腕を振り抜いた体勢になっている。リリーを一撃で吹き飛ばした時から思っていたが、この人はパンチの威力がかなり高いのだろう。じゃなきゃただ殴っただけでドラゴンをよろめかせたりなんてできる訳がないからな。


「よく決めた、レオナルド!」

「まだ油断できませんよ、リック氏。ここから反撃もあるでしょうし。」


 レオナルドさんはこちらに飛んで近付きながらそう言う。


「そうですね。まだ戦意は旺盛みたいですし。」


 俺はリヴァイアサンの殺意の宿った目を見ながらそう言うと、七星の宝石杖を取り出し構えるのだった。

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