表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンジョンマスター with 妖精 ~ひたすら型破り~  作者: 紅蓮グレン
第6章:マスターと冒険者②

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

146/200

88.観客増員、冒険者増員、宿泊客増員

「あの席はどうしようが俺の勝手、ってヴェトルさんこの前言いましたよね? ってことは、その席の上の空間もどうしようが俺の勝手なんじゃ?」


 ダンジョン総出で街に出ることが決まった4日後、ウェーバーギルド、【グリフォンの光翼】のカウンターで、俺はマスターのヴェトルさんにこう言った。今、俺はセントグリフとティリと一緒にセントグリフを観客として俺たちが座る席の上を浮遊させる許可を貰おうとしている。


「確かにどうしようがお前の勝手だとは言ったが、その上の空間までは考えていなかったのだ。しかも、まさか幽霊を連れてくるとはな……」


 そう言って苦笑いするヴェトルさん。その視線はセントグリフをしっかりとロックオンしている。


「ヴェトルさん、目が怖いです。」

「そんな事はないだろう。昼間に知り合いが幽霊を連れてきて、椅子の上を浮遊する観客として受け入れろ、などと言ってきたら普通はこのような反応をすると思うぞ。」

「まあ、反応云々は兎も角、こいつはいても構いませんよね?」

「……この幽霊が観客になるのを認めなかった場合は、お前が出場を棄権するんだろう? 開催は明日だというのにこんな状況で棄権されたら大損害を被る。このギルドは破滅だ。もとよりこちらに損のない話でもあるから、問題はない。」


【ダンジョンマスターが要求を通しました。話術スキルをレベルアップします。】


 ヴェトルさんの了承の返事とレベルアップ報告が同時に聞こえた。俺は脳内音声は無視し、ヴェトルさんに言葉を返す。


「じゃあ、OKってことでよろしくお願いします。」


 俺はヴェトルさんに頭を下げると、ルキナスさんとルーアちゃんとキャトルが冒険者登録をしている2階に向かった。



「能力鑑定の結果でランクを決定させて頂きました。ルキンドさんはAランク、ルーンさんはB-ランク、キャトルさんはE-ランクです。これで問題なければギルドカードを発行致しますが、よろしいですか?」

「構いませぬ。」

「大丈夫です。」

「私も大丈夫です。低ランクなのは分かっていたので……」


 2階に着いた俺たちの耳に、こんな会話が届いた。取りあえず冒険者登録は済んだようなのでホッとする。話を通してはおいたが、若干不安だったからな。


「ルキンドさん、ルーンちゃん、キャトル。」

「リチャード殿。セントグリフ殿の交渉は成功したのですか?」

「ええ。あの席は俺の自由、即ちその上の空間も俺の自由、と言って強引に論破しました。」

「相変わらずということですな。ああ、そう言えば私は大魔術師の称号を入手しましたぞ。」

「あ、私も一級剣士の称号を入手しました。」

「私は冒険者になりました……雑魚ランクですけど……」

「いいじゃないか、キャトル。最初はみんなそんなもんだ。」

「お父様曰く、吸血鬼は生まれた時から強い種族らしいです……つまり私は平均以下です……生まれてきてすみません……」


 キャトルが沈んでいく。ちょっと止めないとヤバいことになりそうだな。


「キャトル、自己卑下はそこまでにしろ。さもないと公開処刑するぞ。」

「どうぞご自由になさってください……このような存在意義の無いダメ吸血鬼は処刑されるべきです……」

「あー、クソッ! 面倒臭い! 【コンフォート】! 【スリープ・ドリームモード・スーパー】!」


 俺がこう唱えると、キャトルは安心した顔になってすやすやと眠り始めた。


「荒業ですな、リチャード殿。」

「これも俺のいつも通りですよ。」


 俺はルキナスさんにそう答えると、


「【サモン・センジュベアー】!」


 と唱えてベアゴローを召喚。キャトルを背負わせた。


「さて、じゃあ宿を探しに行きます。ルキンドさんたちはどうします? 街をうろつくとバレたりする危険性も高まりますけど……」

「私の言うべきことはリチャード殿の好きになさるがよい、ですな。」

「私はマスターの言うことに従います。」

「じゃあルキンドさんたちはここにいてください。ベアゴロー、何かあったら全力で3人を守れ。」


 俺はそうベアゴローに指示。そして、


「【この街で最もリーズナブル且つサービスが行き届いているホテルを知っている】で【サーチ】!」


 探索魔法【サーチ】でいい宿を知っている人を調べ、その人たちに聞き込みをしに行った。



「ここ、だな。【麒麟の館】っていうのは。」


 宿を知っていた人は93人。そのうち80人が言ったのがこの【麒麟の館】だった。ドアを押すと、ドアベルが鳴り、奥から角を生やした女性が出てきた。


「いらっしゃいませ。宿屋【麒麟の館】へようこそ。私は当宿の従業員統括部長、輝魔族のフェノー・トリア・リアテイルと申します。」

「どうも。連泊をお願いしたいんですが。」

「お客様は冒険者ギルドなどに所属していらっしゃいますか? 明日からウェーバーの1つ星ギルドである【グリフォンの光翼】で交流戦が行われますので、冒険者ギルド所属者の方は、ギルドメンバーでなくとも優先的に宿泊できるようになっています。」

「そうなんですか。俺は魔術師で冒険者です。この子は所属してませんが。」

「あ、妖精の方は相部屋で大丈夫なら問題ありません。」

「それなら大丈夫です。元々相部屋のつもりでしたから。」

「では、ギルドカードの提示をお願いします。」

「どうぞ。」


 俺がカードを出すと、フェノーさんは目を丸くした。


「ブラックカード……しかもA+ランクの大魔術師様ですか!」

「ええ、まあ。」

「ご宿泊は大魔術師様と妖精様のお2人だけでしょうか?」

「いえ。あと4人います。」

「では、7階の701号室~705号室の5部屋をお取りしておきます。お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」

「はい。リチャード・ルドルフ・イクスティンクです。」

「はい、確認致しました。では、こちらが鍵になります。」


 フェノーさんは、俺に鍵を渡してきた。


「はい。じゃあ4人に伝えてくるので、早速なんですが鍵を預かってください。」

「了解いたしました。行ってらっしゃいませ。」


 フェノーさんの声を背中に受けながら、俺は【麒麟の館】を後にした。



「という訳で、宿は【麒麟の館】になりました。料金は俺が払いますので、安心してください。因みに、部屋は俺とティリが相部屋で、あとは1人1部屋ずつとってあります。」

『俺の分もあるのか?』

「ああ。」

『リチャードが気を回してくれるなんて珍しいな。』

「俺だってそういう時はある。別に代償とかを払って貰う気は毛頭ないから安心しろ。」

『そこは信用してるさ。』

「ならいい。」


 俺がセントグリフにこう言って会話が途切れた時、レナさんが話しかけてきた。


「あの、リチャードさん。」

「はい。何ですか?」

「交流戦の開催日は明日です。」

「それならヴェトルさんに聞きました。」

「そうですか。でしたら、遅刻しないようにしてくださいね。」

「俺はそんなズボラじゃないですよ。」

「とはいえ、ずっとダンジョン暮らしでは体内時計が狂っている可能性が高いです。12時50分まで受け付けをしていますけど、くれぐれも遅れないでくださいね。遅刻は棄権と同じ扱いになりますので、うちのギルドが信用を失い、経営破綻します。」

「大丈夫ですよ、俺はユリアじゃないんですから。」


 俺はそう答えると、


「じゃあルキンドさん、ルーンちゃん、キャトル、セントグリフ。宿だけ確認しておこう。」


 と声をかけ、4人を連れて宿へと向かうのだった。



「フェノーさん。」

「お帰りなさいませ。そちらの方々が他4人の宿泊者様ですか?」

「はい。」

「私は当宿の従業員統括部長、フェノー・トリア・リアテイルと申します。以後お見知りおきを。」

「魔術師のルキンド・クロムウェラー・モントスと申します。」

「軽戦士のルーン・シェリア・アリアネーゼです。」

「冒険者のキャトル・エレイン・フィラーです。」

『幽霊のセントグリフ・クレイティブ・カールだ。』

「かしこまりました。ルキンド様、ルーン様、キャトル様、セントグリフ様ですね。7階の701号室~705号室の5部屋をお取りしてあります。お好きな部屋へどうぞ。こちらが鍵になります。」

「ありがとうございます、フェノーさん。」


 俺は701号室の鍵を受け取る。ルキナスさんたちもそれぞれ鍵を受け取った。


「それじゃ、明日の午前11時まで自由行動で。」


 俺はそう言うと、ティリと一緒に701号室へと向かうのだった。

【ダンジョンステータス】

ダンジョン名:友好獣のダンジョン

深さ:170

階層数:17

モンスター数:628

    内訳:ジャイアントモール   10体

       キングモール      10体

       メタルモール       9体

       コマンダーモール     1体       

       ハードモール      29体

       エンペラーモール     1体

       ウルフ         10体

       ソイルウルフ      22体

       ファイアウルフ     25体

       ウォーターウルフ    25体

       ウィンドウルフ     21体

       クロウウルフ      12体

       アースウルフ      15体

       フレイムウルフ     13体

       アクアウルフ      12体

       ヒールウルフ       1体

       トキシンウルフ      1体

       シックウルフ       1体

       ディズルウルフ      1体

       ウィングウルフ      1体

       マッドウルフ      20体

       バーンウルフ      20体

       アイシクルウルフ    20体

       ハリケーンバッファロー 10体

       トルネードバッファロー  5体

       グリプトアルマジロ   10体

       アタックアルマジロ    5体

       プレデターラビット   10体

       ハンターラビット     2体

       センジュベアー      1体

       キラーバット      10体

       メイジバット      10体

       ビッグワーム      10体

       ジャイアントワーム   25体

       ビッガースネイク    25体

       ポイズンサーペント   30体

       レッドスワロー     10体

       レッドイーグル     12体

       バーンイーグル      4体

       ヴォルカニックイーグル  1体

       イートシャドウ     10体

       ハンターシャドウ     2体

       シノビシャドウ      3体

       アサシンシャドウ     2体

       トラップシャドウ     3体

       スナイパーシャドウ    1体

       サムライシャドウ     2体

       キラーシャドウ      2体

       クレバーゴースト     1体

       ムクロノショーグン    1体

       ハンタースパイダー   10体

       フリーズスパイダー    5体

       ハイスコーピオン    10体

       ソルジャースコルピ    5体

       リトルドラゴンフライ  10体

       ドラゴンフライ     30体

       ブルースパロー     10体

       ブルースワロー     25体

       ウォーターホーク     3体

       ウォーターホーンオウル  2体

       ウォータークジャク    2体

       ウォーターファルコン   3体

       アイシクルホーク     1体

       アイシクルオウル     2体

       アクアクジャク      3体

       ラングフィッシュ    10体

       ダートヌート      10体


友好条約締結者

リック・トルディ・フェイン(農業都市アサンドル領主)

レオナルド・モンテュ・フォーカス(工業都市ヤスパース領主)


住人

リチャード・ルドルフ・イクスティンク(人間、ダンジョンマスター)

ティリウレス・ウェルタリア・フィリカルト(妖精)

ルキナス・クロムウェル・モンテリュー(人間、魔術師)

ルーア・シェル・アリネ(獣人、軽戦士)

キャトル・エレイン・フィラー(吸血鬼、従業員)

セントグリフ・クレイティブ・カール(幽霊)



【リチャードのステータス】

リチャード・ルドルフ・イクスティンク

種族:人間

職業:ダンジョンマスター、魔術師

レベル:200

スキル:鑑定眼(Lv6)

    剣術(Lv8)

    鎌術(Lv6)

    槍術(Lv16)

    杖術(Lv34)

    体術(Lv6)

    狙撃(Lv5)

    神将召喚(Lv1)

    話術(Lv2→Lv3)

    幸運(Lv6)

    疾走(Lv7)

    壁走(Lv7)

    隠蔽(Lv2)

    非表示(Lv2)

    罠解除(Lv4)

    武器造形(Lv3)

    全属性魔法(上級)

    念話

    降霊

    影潜

    無詠唱

    全言語理解

    毒属性無効

    呪属性無効

    聖属性無効

    邪属性無効

    地属性無効

    闇属性無効

    火炎無効

技能:炎剣(魔法剣)

   炎槍(槍)

混合武技:豪炎の激情(炎)

     水流の乱舞(水)

     荒れ狂う疾風(風)

     猛毒の抱擁(毒)

     浄化の閃光(光)

称号:妖精の寵愛(全魔術の威力上昇)

   大魔術師(適性ある魔術の威力大上昇)

   スキル収集家見習い(スキル獲得率小上昇)

   龍を討伐せし者(物理耐久力、回復力大上昇)

   破壊神の破砕腕(物理攻撃力大上昇)

   称号収集家見習い(称号獲得率小上昇)

   氷炎の支配者(氷、炎属性の攻撃力大上昇)

   霊の天敵(霊族モンスターへの攻撃力小上昇)

   瘴気喰らう者(瘴気系の悪影響中減少)

   気高き守護者(防御魔術の威力小上昇)

   称号収集家助手(称号獲得率中上昇)

   ウェポンメイカー(武器造形成功率中上昇)

   影の支配者(闇属性魔術の威力中上昇)

   嵐神の加護(風、嵐属性の威力大上昇)

   強奪者の素質(倒した相手のスキル、称号奪取率小上昇)

   邪を祓いし者(浄化属性魔術の威力中上昇)

   神獣との契約者(戦闘勝率大上昇)

   スキル収集家助手(スキル獲得率中上昇)

   栄誉の強奪者(倒した相手のスキル、称号奪取率中上昇)

   トラップブレイカー(罠解除成功率中上昇)

   称号収集家(称号レア変化率小上昇)

   魅惑の微笑み(異性魅了率小上昇)

   主の上に立つ者(配下の命令遵守率中上昇)

   ダンジョンを攻略せし者(ダンジョン攻略成功率小上昇)

   名付け親見習い(ネームモンスター強化率小上昇)

   微笑みの紳士(異性魅了率中上昇)

   神将との契約者(戦闘時負傷率大減少)

   微笑みの貴公子(異性魅了率大上昇)


所持武器:アイアンナイフ(ノーマル、鉄製のナイフ)

     ウィンドナックル(レア、風属性物理攻撃可能)

     ソウル・ウォーサイズ(SSRダブルスーパーレア、死霊系に特効)

     ドラゴンスレイヤー(SSRダブルスーパーレア、全属性対応)

     神秘の破砕銃(URウルトラレア、神秘の聖銃の上級武器)

     烈火の神槍(LRレジェンドレア、黒迅の魔槍の炎属性特化上級武器)

     七星の宝石杖(GXギャラクシー、七属性の威力大上昇)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ