48 X ペガサス
翼をもつ天を駆ける馬、それが「ペガサス」だ。
実はユニコーン同様神話的とされるペガサスだが、実はバロストア大森林に生息している。
野生では2パーティーが少なくとも確認されており、それぞれディアナ群、ラディア群と命名され、冒険者ギルドも注意を払っている。
気性は優しいとされるが、警戒心は異常なほど高く、近づくと空を飛んで逃げてしまうため、接近するのも難しいとされる。
野生でなければ、グルディア帝国の帝宮が、捕獲して繁殖するのに成功しており、数はものすごく少ないものの、ペガサス部隊を所有している。
普段は完全に虎の子ではあるが、何度かフィーラル王国の王都にも、飛来しており、見たことがある人も中にはいるだろう。
しかしここ20年ほどは途絶えていて、国際関係も微妙なところなので、次はいつになるか不明だ。
白い馬で、鳥のような翼が背中から生えている。
ただしあの体と翼だけで、空を飛ぶには翼の大きさが相対的に小さい。
本来なら2、3メトルでは無理で、ワイバーンのような5メトルほどは欲しい。
そのため、実は翼と魔法的な力を併用して空を飛んでいると考えらえれる。
これは別に珍しいことではなく、多くのドラゴン種も同じだ。
ペガサスとドラゴンに血縁関係は感じられないが、こういうのも収斂進化なのだろう。
爆弾などをアイテムボックスやマジックバッグに入れて、空を飛び上空から地上を空爆すれば、かなりの脅威だ。
そういう意味で、ワイバーン部隊ともやり合える戦闘力を持つ。
しかし、重要な欠点があり、ペガサスは「純粋」を大切にしており、血で穢れると、急速に弱まるという言い伝えがある。
そのため、おそらく戦闘向きではないので、儀礼用や偵察などに限定されると思われる。
しかし、その威容のある姿は、戦意高揚には欠かせない存在ともいえる。
フィーラル王国は代わりにワイバーン部隊を持ち、グルディア帝国はワイバーン部隊を持っていない。
北のドーラリア国はヒッポグリフ部隊を、マルダリア北王国にはグリフォンがいる。
このように、航空部隊はどこの国でも貴重だが、それぞれ違う種を運用しているのは興味深い点だ。
ペガサスを食べようとした人はいないらしい。
学術的には魔石があるか不明であり魔物であるのか神獣の分類なのかは定かではない。
一般的には神獣にカウントされるのが普通だ。
ペガサスの肉を食べたとして、空を飛べるようにはならないだろうし。
なにか利点があるようにも感じられないので、まあ、そういうものなのだろう。
国内には数が少ないので、知る人ぞ知る神獣だが、歌劇などでもたびたび登場し、よく聖女の乗り物ともされるので、容姿そのものは知られている。
この実際の目撃例の少なさと、空想上での語り継がれてきた歴史のギャップで、よけい神聖視されやすいのだと考えられる。




