41 B ブルー・ブル
青い巨体ウシ、それが「ブルー・ブル」だ。
ウシには違いないが、少し大きいだろうか。
一般的なウシは乳牛として、ミルクを絞るために飼うことが多い。
ヤギミルクも使われているが、多くはチーズに回される。
一方で、ブルー・ブルは気性が粗く、冒険者を見つけると、よく突っ込んでくるので、大変危険だ。
ボアの突進も怖かったが、ブルは角の生えた頭を下げて明らかに攻撃の意思があるので、見た目も怖い。
この見た目の怖さで、ビビってしまい、死亡したりけがを負うリスクが跳ね上がるので、精神状態による影響は計り知れない。
フィーラル大草原などで、普段は草を食べておとなしくしている。
冒険者の何がそこまで気に食わないのかは、定かではないが、敵視しているようなので、注意するように。
明らかに、過去に狩られそうになったか、なんらかの経験があるのだろう。
ウシなので、食べようと思う人は多い。
目が赤く光ったら突進の合図だ、逃げよう。
うまくかわすことが条件だが、あまり戦うのはお勧めしない。
しかし、勝てば官軍という言葉がある通り、肉が手に入れば、勝ちである。
ウシの肉であるから、味はかなり上質の部類だ。
ただ野生種なので、実は少し硬い。
硬い肉は、特に獣人のかたが好む、食べ応えがあっていい肉という意味でもある。
もう少し柔らかい肉が好きな人にとっては、頑張って食べるタイプの肉かもしれない。
それでも、味は特によく、美味しいとしか言いようがない。
一部の村では、このウシの頭の角をそのまま飾る風習がある。
家々の強さを示すためらしいが、確かに家に入ると迫力がある。
たまに王都の近くにも流れの個体が現れては騒ぎになる。
ブルー・ブルは集団行動をすることが多いのだが、オスによってはこのように旅をすることがあるらしい。
なんにせよ、狩られてしまうので、少し憂愁の思いもある。
気性が粗いため、家畜に向かないそうで、普通のウシとは一線を画する。
野生種がいるので、頑張って飼おうとした人は後を絶たないが、難しいそうだ。
ブルー・ブルの闘牛ショーは一部で行われているものの、フィーラル王国内では王都に一か所あるだけで、他では行われていない。
しかも王都でも年に四回の季節イベントでのみ実施される。
これはやはり管理が難しいうえに、巨体で危険があるからだろう。
もっと東の国などでは、もう少し一般的に行われるらしい。
タフな国もあると感心してしまう。
狩られる個体数はボアより少ないものの、ある程度は流通しているようだ。
特に肉もそうだが、皮が固く、ランドセルのような用途に適している。
一部の鞄や靴などでは、高級革としてブルー・ブルのものを扱っている。
高級と言っても高貴ではないものの、実用性から重宝されるタイプだろう。




