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最強平凡B級冒険者ヤドルのフィーラル王国魔物事典  作者: 滝川 海老郎


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32 D ダンシング・フラワー

 踊る花、そのまんまだが、それが「ダンシング・フラワー」だ。


 花の形は、ヒマワリに似ている。

 しかし、花の色は青い。

 その真っ青な色は、かなり綺麗で、圧倒される。

 サイズは高さが2メトルほどと、思ったより大きい。


 しかし、群生していて、みんなで踊っているところは、圧巻ではあるが、ある意味非常にシュールだ。

 風で揺れるなら、誰も何も言わないが、明らかに踊っているように動くのだ。

 よく見ると、足も触手風になっていて、うねうね動いている。


 森や一部の草原で見られ、群生する習性がある。

 べつに足があるから、移動できるのに、一か所に集まりやすい。

 どういう思考回路でそうなっているかは不明だ。

 もし生息地を広げたいなら、どんどん移動したほうがよさそうなものだが、よくわからないこだわりが彼らにはあるようだ。

 もしかしたら地下水脈かもしれないし、なにか全然別の理由かもしれない。


 冒険者は突撃すれば、何体か倒せるかもしれない。

 しかし、意外と丈夫でびっくりする。

 枝分かれがあり、左右の枝が手のように動いて攻撃してくるので、注意してほしい。

 真ん中の枝の頂点には、大きな青いヒマワリがさいていて、そこが顔のような機能を持っているようだ。

 基本的には、太陽の方向を向いているが、たまに一回転してみたりと、謎な動きをする。

 もしかしたら、周囲を警戒しているとかであれば、納得感はある。


 葉っぱは思ったより硬く、青臭いので食用には向かない。


 種は殻をむいて食べると、ナッツのような風味があって美味しい。

 ただ、あまり出回るものではないので、珍味に近い。

 珍味というか、酒のツマミ、肴といったほうが正解かもしれない。

 値段はそれほど高くないが、入手難易度がやや高めだ。

 食べたかったら、産地を探して手に入れるほかないが、このダンシング・フラワーは、場所をしばしば移動するため、今どこで手に入るか、非常に分かりづらい。


 このダンシング・フラワーを模したおもちゃはあるが、劣化版であり動かないので、面白みに欠ける。

 ダンスしてくれるバージョンは、存在しているのだが、魔道具なので高い高級品になってしまっている。

 そういう意味では残念だ。


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