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最強平凡B級冒険者ヤドルのフィーラル王国魔物事典  作者: 滝川 海老郎


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31 C マンイーター

 人すら食べる植物型モンスターそれが「マンイーター」だ。

 マンイーターという名前そのものが「人を食べる者」という意味だ。


 ここでは、一般的に使われる植物型モンスターのことを言う。

 たまに、もっと劣悪な存在をマンイーターと呼ぶ場合もあるが、別物なので注意してほしい。


 外見はウツボカズラに似ている。

 人間がまるまる飲み込める全高は2メトルあまりある。

 しかしモンスターであり、触手と葉っぱが生えており、根も触手のようになっていてウネウネ動いて移動できる。

 大きな葉っぱはハート形で、見た目は芋の葉のようだ。

 表面はツルツルしていて、雨の時に傘にすると便利そうだ。

 しかし中央にあるウツボカズラのツボ部分は、明らかに異様だ。

 人がすっぽり入れる袋状のもので、上が空いており、さらに蓋になる葉っぱが上に垂れている。

 触手状の動くツルが、人間を掴まえて、このツボに入れて溶かして食べてしまう、らしい。

 実際には、ホーンラビットやゴブリン、コボルトなどが餌食になりやすい。

 人間はそこまで、あまり愚かではないとは思うが、小さな子供が森に入ってしまい、探しに行ったら、捕まっていて保護したという話は聞いたことがある。


 ちなみにマンイーターのハート形の葉は、刻むとネバネバした粘液が出てきて、タレをかけて食べると普通に美味しい。

 ネバネバはモロヘイヤに少し似ているが、マンイーターの葉は厚みが1セントメトルくらいあるので、食感はキャベツが近いかもしれない。

 さらに、ぶつ切りにして煮込んで食べる方法もある。

 スープやシチューなどにも入れても、しっかりした歯ごたえの具になるので、おすすめだ。

 ただあまり取りに行く人はいないというのが現実的だろうか。


 森などに生息し、平原にはまずいない。

 特に北部のバロストア大森林全域に分布していて、森を探索すればたまに見かける。

 数は多くはないが、広域に住んでいて、なかなかしぶとい。


 倒した後に、ツボの中を見ると、消化途中の獲物がそのままになっていることがある。

 ちょっとグロい場合もあるので、あまりおすすめはできない。

 そういう人は葉っぱだけ切って、あとは魔石を取ったら放置して帰ろう。


 頭の上に、赤い花が咲くことがある。

 変異種として黄色と白の花が確認されている。

 生息地の地方によって花の色が違う可能性も高い。


 そして花が咲けば、実もなり、この実が実は絶品で高値で取引される。

 しかし、短期間に落ちてしまうらしく、食べるのはかなり難しい。

 北部の現地で、かなり高額だったが、一度だけ食べたときの味は、南国のフルーツのような芳醇な香りと深い甘味がした。

 おすすめではあるが、正直、費用対効果、つまりコスパ的にはあまりよくはない。

 お金に余裕があるか、貴族のような裕福な人は挑戦してみてほしい。


 昔王宮では、裏庭に柵を作り閉じ込めて飼おうとしたことがあるという民話がある。

 民話というか、王都在住の冒険者の間では、ちょっとした語り草になっていた。

 結局は諦めて、実だけをハーピー便で運ばせているそうだ。


 ちなみに、王宮では金曜日の晩はカレー、マンイーターの実は毎月第二土曜日と決まっている。

 空を飛んでいるから分かるのか、どこからか情報が漏れたのか、これも一種の話のネタだ。


 これでアルラウネのように可愛げが、もう少しでもあれば、とは思う。

 しかしこれが現実なので、葉っぱだけでも美味しく食べよう。


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