28 D グリーン・クローラー
巨大イモムシ、それこそが「グリーン・クローラー」だ。
クローラーは「クロウラー」と書く人もいる。
まず、クローラーは成虫になると「ラージ・バタフライ」になるというのは知っているだろうか。
同一の種類ではあるが、サナギになり羽化を経て、完全変態する。
さて、容姿は、まんまイモムシだ。
四連団子のような球がいくつもくっついたような細長い容姿は、ある意味では愛嬌があってかわいい。
しかし、一部の人は、やはり気味悪く思うようで、枠としてはキモカワに属する。
サイズは卵から孵化した直後は10セントメトル。何回か脱皮をして、最大150セントメトルだろうか。
成人の身長ほどの大きさにまでなるが、横向きに倒れているので、高さは30セントメトル程度だ。
尺取り虫のように、体をひねって移動する。
うねうね移動する様子はまさにキモカワだ。
色は普通なら黄緑の鮮やかな色をしている。
しかし、稀にこの種も白変種がいる。
白変種は目立つために、捕食されやすいらしく、数は少ない。
バタフライにまでなる白変種はかなりのラッキーな個体だ。
ところどころに、黒い点々がついている。
まばらに細い毛も生えているが、ほとんど目立たない。
味であるが、人間が食べるものではない気がする。
そうそう、掴まえてきてラミーニャの餌にすることがある。
グリーン・クローラーはラミーニャの好物なのだ。
よろこんで食べるらしい。
クローラーは草食性で、草原の葉っぱを無限に食べる。
食欲旺盛で、高い草で目視が難しいほどだったところも、見通しがよくなるほどだ。
しかし食べつくすことはないようで、自然の強さや生命力を感じる。
草原には大量にいるので、魔石で一儲けしようと、狩りまくる冒険者もいる。
たしかに、あれはちぎっては投げ、ちぎっては投げの大戦闘を繰り広げ、夢中になる。
気を抜いていると、ラミーニャに追いかけられたりするのもご愛嬌だ。
ラミーニャとどちらが先に倒すか勝負にもなったりする。
あれは、今思えば楽しかった記憶がある。
それでも、もし大型の肉食モンスターなどを目撃したら、速やかに逃げよう。
150セントになったら、繭を作り中でサナギになる。
低木などにくっついて、中でバタフライに文字通り変身する。
この繭の残りは、糸に加工され縫製を経て、布になって服になる。
毎年、繭が羽化する3月下旬には、子供たちが平原で繭拾いをする。
生息域は、フィーラル大草原をはじめ各地の平原や草原に広く分布している。
ラミーニャに捕食される運命だが、卵の数が多く絶滅する心配はなさそうだ。
クローラーも、キモカワぬいぐるみブームに便乗して、最近売りに出されている。
形が簡単であることも理由に、少しお手軽価格なので、子供に人気だ。




