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最強平凡B級冒険者ヤドルのフィーラル王国魔物事典  作者: 滝川 海老郎


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20 A ワイバーン

 空飛ぶ慈悲のない牛それが「ワイバーン」だ。

 みんなもこのモンスターはさすがに知っていると思う。

 それなら書くことなどないような気がするが、一応再確認を含めて、深掘りしてみよう。


 亜竜ワイバーン。亜竜とは竜のちょっと弱いやつという意味だ。

 確かにドラゴンに比べれば小さいかもしれない。

 しかし羽を広げたワイバーンは、普通に5メトル以上はある。

 全長もおおよそそれくらいだ。


 普通のドラゴンとの明確な違いは、ドラゴンは普通、翼に手足が四本ある。

 一方のワイバーンは、翼が手の部分であり、足は二本である。

 首が少し長く、顔も細長い。

 全体的に体も含めて、太ってはおらず、細身である。


 町や村で上空にワイバーンが現れたら、即座に近くの家に入れてもらえ、と教育されたと思う。

 小さい頃は実感がないし、それに一生に一度もそんなことが起きない可能性もある。

 しかし、いざというときに必要な知識だ。


 ワイバーンは茶色や緑、ときには赤や黒や白なんて色もしている。

 通常は高い空の上を飛んでいるのを見かける程度だろう。

 その距離ならまず安全なので、問題はない。

 彼らは渡りという行為をするため、春と秋に住処を移動する習性があるのだ。

 春には北側へ、秋には南側へと移動するが、場合によっては東西にぶれることがあり、一定ではない。


 ワイバーンは竜なので、基本的には卵で増える。

 ワイバーンの巣に不用意に近づくと襲われるので、登山などでは注意してくれ。


 さて山頂付近にいることがい多いワイバーンだが、捕食のために山から平気で離れて、狩りをすることがある。

 これを狩りの旅というが、これこそが危険で、人間を食べる場合もある。

 ワイバーン級モンスターからすれば、人間も食べ物に過ぎないという現実は、初心者冒険者を震えあがらせる。

 ただし、対処法は、家の中に逃げるだ。

 そうすればだいたいは助かる。

 遠征中の場合は、馬車も有効だ。

 だから歩いて旅をするのは危険だという意味でもある。


 さて空を飛んでいるワイバーンに攻撃する方法は、魔法か弓矢くらいだ。

 あとは海賊の魔導砲の大砲とかも使える。

 同様の装備は、王都や主要都市くらいにしか配備していないんで、あまり役に立つシーンはない。


 最後の手段は、食われる寸前で剣や槍で戦う方法が残る。

 これが怖いことを除けばだが、実は効果が高い。

 ベテラン冒険者はこうやって生き延びてきたのだから、説得力はあるだろう。

 俺も一度だけ、やったことがあるので、怖さは折り紙付きとだけ言っておこう。

 しかし、成功すれば、特別ボーナス級なので、勝てば悪くはない。

 これでBランクに上がったといっても過言ではない。


 その味については、空飛ぶ牛だ。

 それも特級レベルの牛の肉だ。

 肉質はほぼ赤身だが、赤身なのに少し柔らかい。硬いクマ肉などと比べると、だんぜん美味い。

 ステーキ、ハンバーグ、それから焼肉、肉串、どう食べても美味しいので、反則レベルである。

 特におすすめは、ワイバーンの唐揚げだ。お好みでレモンや塩胡椒を少し、肉の旨味と肉汁がジュワッと出てくる。

 俺が保障しよう。


 ただし、やられたら、ほとんど助からない。

 初心者は逃げる一択で、後ろにいても旋回して上から襲ってくるので、意味がないのだ。

 高レベル冒険者にあとは任せて、室内で祈っていたほうがいい。

 そのほうが先輩冒険者も余計な心配をしなくていいので、戦いやすい。


 ハーピーをテイムするのは広く行われているので、ハーピー軍で戦おうとする領主もたまにいる。

 しかし、過去の実績では、全滅した記録しかないらしいので、無駄だと思う。


 幸いにして、卵から孵化させたワイバーンは航空騎士団として運用されている。

 ワイバーンライダーは一種の憧れだろう。

 かっこいいが、真似することは難しいとしかいいようがない。

 そういうの目当てで巣に近づいてはいけない。

 ワイバーン戦にワイバーン騎士団はほとんど出てくることがないので、基本的に冒険者などが対処する以外にはない。

 理由は単純で、ワイバーンは襲ってきても長時間、留まらないので、連絡がいったころには、もういないのだ。

 だからそういうことはしない。

 現場で対応するしかない。一種の絶望ではあるが、頑張るしかない。

 ワイバーンは夜も飛んでいることがある。

 だから、夜はちゃんと可能な限り、室内か馬車でなるべく寝よう。


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