14ブレス<<< オレ、下着姿がかわいい!
「シルヴィア!」
「おはようアナ」
顔を合わすなりオレの周りをぐるっと一周してジロジロ眺めるシルヴィア。
ビキニタイプのアーマードスーツ姿のオレだけどあんまりあちこち見られるとさすがに恥ずかしい。
ドラゴンギアカグツチは置いてきた。
シルヴィアはアストロスーツの下に着る、よくある全身タイツタイプのアーマードスーツ姿だった。
ぴっちりしてて体のラインがモロわかりのやつ。
かわいい。
「どしたん?」
「どこも怪我してないようね?
心配してたのよ?
心配してないけど」
「どっち?
シルヴィアもちゃんと逃げてくれてて良かった!
オレだって心配してたんだぜ!」
オレよりも背の低いシルヴィアの上目遣いがかわいい。
「戦場から離れたところに降ろしてくれたおかげで誰にも見つからずに逃げられたわ。
もしもヴァルキューレに捕まってたらと思うと生きた心地がしないわ」
「なんかすごいやつらみたいだもんな?」
「資源もしっかり回収できたしね。
とっても嬉しかった。
ありがとう。
礼は絶対言わないけど」
うん。いつものやりとりだね?
「どういたしまして!
シルヴィアに感謝されるとオレうれしい!」
「だから礼は言ってないわ」
口を尖らせて目を逸らしてるし♪
かわいいか♪
「うん。言ってない言ってない。
今日は約束通り二人でデートだな♪
どこに行こっか!」
ついてきたいと言ってたサクラコとレイナは置いてきちゃったんだな♪
今日はシルヴィアと二人だけがいい!
「その前にやることがあるでしょう?
ねえ、いくらになったかしら?」
「ああ、ちょっと待て。
……そうだな。
1000万でどうだ?」
札束を数え終わってカウンターにどさりと放るジャンク屋のおっちゃん。
オレたちはいま、カントリーの貧民街にいたりする。
資源の査定、金の受け取りのタイミングで待ち合わせしてた。
「1000万!?
オレが持ってきた炎の水晶は全部で500万だったよな!?」
「ああん?
お前のとシルヴィアのじゃ、純度が桁違いなんだよ。
当然価格も変わらあ」
「マジか!
シルヴィアって銃とか木登りとかへっぽこなのに、なんで採集するもんはすごいのばっかりなの!?」
「企業秘密よ。
と言いたいところだけど……
助けてもらった礼に教えてあげてもいいわ。
礼は言わないけど。
ありがとう。
あとでね」
「言ってるし。
それって十分すぎるお礼じゃない?」
オレの言葉に憮然とするシルヴィア。
「だから礼は言ってないわ。
ねえ、1100万にしてくれたら次もいいレアものを持ってくるわ」
「贔屓にしてもらってるし、しょうがねぇな。
持ってけ!」
さらに札束をカウンターに放るおっちゃん。
「ありがとう」
「あれ? 普通にお礼言ってない?」
「色をつけてくれたんだもの。
当たり前じゃない」
「え? なんで?」
「おかしいかしら?」
「いやおかしくないけど」
オレとのやりとりで礼は言わないっていうのはなんなの?
オレ、頭悪いから分かんない。
首をかしげちゃうよ?
「シルヴィア、注文の通り用意しといたぜ。
更衣室はあっちだ。
万一サイズが合わなかったら言ってくれ。
楽しんでくるんだな」
「ありがとう。
これは代金ね」
「いつも悪いな」
1100万のうち200万を残して受け取るシルヴィア。
「あれ?
なにを買ったか知らないけど200万てすごくない?」
「あら? アナはおバカさんなのに計算はできるのね?」
「シルヴィアがバカって言ったあ。
くすん。
引き算くらいできるやい!
掛け算はできないけど」
無意識にほっぺたふくらして両手をグーにして膝まで突き下げる。
「(またこの子は!)
できないんだ。
持ちつ持たれつよ。
はい、これはアナのよ」
おっちゃんが用意した袋をオレに受け渡す。
「なにこれ?」
「デートするんでしょ?
さあ、更衣室に入って」
「え? うん」
わりかし広い更衣室に二人で入る。
デートとなんの関係があるの?
「脱いでちょうだい」
「脱ぐの?」
「着替えるんだもの決まってるじゃない」
「着替える?
もしかしてアーマードスーツ?」
「違うわよ」
オレやみんなが身につけてるアーマードスーツはこのジャンク屋で買ってるからな。
オレの胸が大きくなってきてるせいでちょっとパツパツ気味だし、てっきりそうかと思ったんだけど?
シルヴィアが袋から取り出したのは……
「うわ! ブラとパンツだ!
オレ、ブラははじめて!」
アーマードスーツを着るようになる前は胸はぺったんだったし、その頃はパンツは履いてた。
「せっかくのデートなんだからオシャレくらいするわよ。
いいから脱いで」
「オシャレ! 分かった!」
ビキニの上をスッポンと脱ぐと胸が反動でぷるぷるぷるん。
「……なんて綺麗。
頭に栄養がいかない分、すごいわね」
シルヴィアの視線が熱い。
「なんか気になる言い方なんだけど?」
「はい、ブラ」
「オレ、初めてだから着け方分かんないよ?」
「……しょうがないわね。
着けてあげるわ」
オレの胸にブラを当ててホックを止めると、ブラと胸の間に手をずっぽり入れてくる!
「うわ!?
シルヴィアえっち!」
「え、えっちじゃない!
フィッティングするだけよ。
ちょっと腰を曲げて屈んで」
ドキドキしちゃった!
言われた通りにするとオレの胸を脇から持ち上げて脂肪をかき集めるシルヴィア。
見事にブラにしっかり収まった。
パンツも着替える。
どっちもサイズぴったり。
鏡に映るオレの下着姿を見てうっかり顔が熱くなる。
サクラコにセットしてもらったツーサイドアップの髪が胸にかかってなんかエロい。
「うわあ。これオレかあ。
めっちゃかわいくない?
谷間がすごいことになってる。
でっけぇ」
寄せてあげてるからか、胸が立体的に持ち上がってサイズが二回りは大きく見える。
「ちゃんと下着で補正すると見応えたっぷりね。
それにかわいいデザインの下着が似合ってるわ」
ブラもパンツも赤い花柄のレースに淡い桃色の百合の花のアップリケがワンポイント。
オレのクリムゾンレッドの長髪によく合ってる。
「おっきいサイズでかわいいブラってけっこう高いのよ。
わたしも着替えるわ」
全身タイツのアーマードスーツをするりと脱ぐシルヴィアの肌が眩しい。
ほんのりピンク色の肌に桃色の瞳に桃色のロングヘア。
ツンと上向いた桃色の先端にくびれた腰に張りのあるヒップライン。
均整のとれたスタイルに目が釘付け。
いつもアストロスーツの姿を見ることばっかりだし初めて裸を見た。
シルヴィアってほんとに綺麗だなあ。
オレの心臓がドキドキして止まらないし、自分の下着姿を見た時なんかよりもずっとずっと顔が熱くなってる。
やっぱりオレはシルヴィアのことが好きだ。
オレとシルヴィアの大事なところは椅子やハンガーでぎりぎり隠れてるからな♪
「……あんまりジロジロ見ないでよ。
その……
は、恥ずかしいじゃない」
ブラとパンツを身につけると淡い桃色のカラーがよく似合ってる。
あれ?
オレの下着の百合の花のアップリケも桃色。
もしかして……
色を合わせてくれてる?
がさつなオレだけどそれくらい分かる。
だとしたらオレすっごい嬉しい!
にまにましちゃう♪
「なにをにやけてるのよ。
次は服を着て。
もう自分で着れるわよね?」
「着せてくれたら嬉しいな♪」
無意識に両手を後ろ手に回して腰を捻ってた。
「……くっ!」
「く?」
なんでぷるぷると握り拳を振るわせて、なんで顔をしかめてるの?
「な、なんでもないわ。
(なんでこの子はこんなにあざとかわいいの!?)
しょうがないわね。
足をあげて」
「やたっ!
わ〜い♪」
「おっちゃん、更衣室使わせてもらってあんがとな」
カウンターで男客を相手に金勘定をしてるおっちゃんに声をかける。
胸の前で手を組んでひらりとミニのプリーツスカートを翻す。
「ぬお!?
お前、誰だ!?」
「はあ。またあざといことをやってるわ」
なにがあざといの?
おっちゃんと男客がオレをまじまじと穴が開くほど見てる。
特に胸を。
胸元が大きく開いたフリルのブラウス。
ミニのプリーツスカート。
太ももが眩しいニーハイソックスにショートブーツ。
白い百合のヘアアクセ。
肩掛けのポシェット。
スカートだけそれぞれの髪色に合わせたペアルック。
「誰ってアナだよ?
この服おっちゃんが用意してくれたんだろ?
オレが分かんないの?」
「ア、アナ!?
いや元がいいのは分かっちゃいたが……
ばっちりナチュラルメイクまで……
まだガキだってのに女は怖えぇな」
「へへ〜♪
シルヴィアもすっごいかわいいだろ!」
「おお!
二人ともずいぶんかわいくなったじゃねぇか!
思わず見惚れちまったぜ!
お前らこれからカントリーの商店街に行くんだろ?
男どもがわんさと寄ってきそうだな。
ナンパに気をつけろよ?」
「ナンパ!
シルヴィアはオレが守る!」
横からかわいいシルヴィアをはぎゅっとするとびくっとしてる。
「(胸の圧力! 心臓に悪すぎるわ!)
はいはい。
それじゃあ行きましょうか」
☆次回<<< オレの炎はプレゼント!




